5日の債券相場は下落。前日に日本銀行の12月利上げ見送り観測で相場が急騰した反動が出ている。この日実施される30年国債入札に向けた水準調整の売りも出ている。
日銀の中村豊明審議委員が午前の講演で、賃上げの持続性にまだ自信を持てていないと発言し、先物が下げ幅をやや縮小する場面も見られたが、相場への影響は限定的となっている。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の鶴田啓介シニア債券ストラテジストは、4日に日銀12月利上げ見送りの観測報道が2つ出て、先物のショートカバー(売り建ての買い戻し)が大きかった反動が出たと指摘。「12月利上げの可能性がまったくなくなったわけではない上、来年1月の観測も残っており、金利が下がったところでは戻り売りも出ている」と述べた。
鶴田氏は、中村委員の講演について、「これまでの利上げも反対してきた委員で、その流れの中で利上げを急いでいない姿勢を示しても驚きはなく、日銀会合内の主流の見方とも受け止められづらい」との見方を示した
長期国債先物12月物は一時前日比14銭安の143円02銭に下落
新発10年債利回りは1ベーシスポイント(bp)高い1.06%
新発30年債利回りは1.5bp高い2.29%
三菱UFJアセットマネジメントの小口正之エグゼクティブ・ファンドマネジャーは、市場の12月の利上げ織り込みが6割台から3割台まで大幅に剝落したことは「行き過ぎ感もある」と述べた。
財務省は午前、30年国債入札の実施を通知した。表面利率2.1%の84回債の追加発行で、発行予定額は9000億円程度。三菱モルガンの鶴田氏は「2.3%付近では相応の押し目買い需要も見られており、水準調整が入る中で無難に通過する」と予想している。
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