欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル理事は30日、インフレ率が2%に戻るまでのリスクが依然として残っているため、利下げを急ぎ過ぎるべきではないとの考えを示した。
エストニアのタリンでの講演で、シュナーベル氏は経済データがECBの基本見通しを裏付け、2025年末までに物価目標に達し得るとの自信を強めているとしながらも、サービス業のインフレ率は依然として高く、全体的なインフレ鈍化をまだ妨げている可能性があるとの見方も示した。
シュナーベル理事
Source: Bloomberg 同氏は「物価安定に戻る道は、一連の重要な前提に左右されるため、政策は徐々に慎重に進めるべきだ。政策緩和のペースは機械的になり得ない。データと分析に基づく必要がある」と語った。
投資家は今年中にECBによる2、3回の追加利下げを織り込んでいる。ECBの当局者も、9月12日の政策委員会で2回目の利下げを決定する構えを見せている。
ただ、シュナーベル氏の発言は、インフレとの闘いがまだ終わっていないとする一部の有力な政策委メンバーがここ数日発した警告と一致している。
ナーゲル・ドイツ連邦銀行総裁は29日遅く、インフレ目標は視野に入ったもののまだ達成されてはいないとして金融緩和を急ぐべきでないとの考えを示し、チーフエコノミストのレーン理事は週末に、インフレ率2%への回帰は「まだ確実ではない」と強調した。
ユーロ圏の賃金上昇が緩やかになっていることを示すデータや、8月のインフレ率が3年ぶり低水準となったことが、9月利下げの根拠を強めている。
ユーロ圏の賃金上昇鈍化、ECBの追加利下げを後押し
ユーロ圏インフレ、8月は3年ぶり低水準-ECB利下げ観測強まる
しかしシュナーベル氏は、総合インインフレ率の数字は「金融政策が直面している課題を控えめに見せている」として、「サービス部門のディスインフレは昨年11月以来事実上停止している」と指摘した。
同じイベントで、ラトビア中銀のカザークス総裁も「サービス部門のインフレはまだ比較的粘着性があり、高い」と述べ、そのためECB利下げを「急ぐことはできない」と語った。それでも、9月会合で追加利下げを協議することに対しては「オープン」だと繰り返した。
フィンランド中銀のレーン総裁は、弱い経済成長データが9月利下げの根拠を強めるとの考えを示した。
原題:
ECB Should Proceed Cautiously With Rate Cuts, Schnabel Warns(抜粋)
(第6段落以下を追加します)





