スイスのインフレ率が、2021年序盤以来のマイナスに転じた。これにより、今月の中央銀行会合での政策金利引き下げに向けた圧力が一段と高まっている。
スイス連邦統計局が3日発表した5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で0.1%低下と、ブルームバーグのエコノミスト調査での予想中央値と一致した。4月は前年同月から変わらずだった。
マイナスインフレへの転換の背景にはスイス・フラン高がある。輸入品が割安となり、数カ月にわたって海外要因による物価への寄与がマイナスとなっている。
これを受け、スイス国立銀行(中銀)が6月19日に政策金利をゼロに引き下げるとの見方が強まっている。
暖房用オイルと航空運賃がインフレ率を押し下げた一方、家賃や一部の果物・野菜の価格は上昇した。生鮮・季節品やエネルギーを除いた5月のコアインフレ率は0.5%に鈍化した。
シュレーゲル総裁は、一時的にマイナスインフレとなる可能性に繰り返し言及している。
先週は単月でのマイナスインフレは、必ずしも中銀の行動を意味しないとし、「中銀が注目するのは現在のインフレ率ではなく、中期的な物価安定だ」と述べていた。
スイス中銀は今サイクルでこれまでに合計150ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利下げを実施しており、今月の25bp利下げは既に市場に織り込まれている。実施されれば、政策金利はゼロとなる。
一部のエコノミストはマイナス金利への回帰も予想しているが、6月会合での実施を見込む声は少数にとどまる。
原題:
Swiss Inflation Turns Negative for First Time in Four Years(抜粋)
(第5段落に加筆します)






