トランプ米大統領が国際緊急経済権限法(IEEPA)を根拠に各国・地域に関税を賦課するとしたのは違法だとして、関税差し止めを求めて提訴した米中小企業のグループは、この訴えを認めた米国際貿易裁判所の先の判断を支持するよう、連邦高裁に要請した。
国際貿易裁判所は5月28日、トランプ氏が同法を適用して広範な関税措置を講じたのは権限を逸脱するもので、こうした権限は本来、米国憲法で議会に付与されたものだとの判断を示した。
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その後、トランプ政権はこの判断を不服として連邦高裁に控訴し、高裁が今月31日に予定する審理まで、関税の継続を認める判断を下していた。原告側の中小企業のグループは8日、連邦高裁に意見書を提出した。
中小企業のグループはその中で、「政府が一方的かつ審査を受けない緊急事態宣言に基づいて、あらゆる製品に対していかなる額の関税でも自由に設定、再設定、撤回、再適用できるとの主張は、法律の明確な文言に反する」と論じた。
トランプ氏は7日、上乗せ関税の導入期限を8月1日まで延長する大統領令に署名。この期限は確定的でないと述べていたが、8日にはさらなる延長を認めない考えを表明して再び強硬姿勢に転じた。
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争点となっているのは、1977年制定のIEEPAを巡るトランプ政権の解釈。銅法は、大統領は危機時に特定の対外取引を「規制」できると定めている。トランプ氏は、恒常的な米貿易赤字が国家的緊急事態に相当すると主張し、同法発動を正当化しているが、中業企業のグループ側はこの解釈が過度に広範だと反論している。
同グループは「このような一般的な文言で課税が認められるのであれば、トランプ大統領は米国史上いかなる大統領も有してこなかった広範な課税権限を持つことになる」と指摘。「IEEPAは制裁、禁輸措置に関する法律として正しく理解されるべきで、大統領が関税表を書き換えるための白紙委任ではない」と論じた。
さらに、関税の影響があまりにも広範であるため、「重要問題法理」に基づき、議会の関与が必要だと同グループは主張。トランプ氏の関税政策が米経済を「再構築する」ことになると論じ、企業側はコストの大幅上昇と売上高の減少に直面し、一部の企業は経営破綻に見舞われる恐れがあるとしている。
政権側は6月、控訴審で提出した意見書で、外交政策の円滑な遂行能力の強化を目的に、議会が大統領に関税権限を「委譲」したと主張。さらに、関税を阻止すれば米国の外交に混乱をもたらし、他国との極めて機微な通商交渉が危険にさらされると訴えた。
これに対し、中小企業のグループは8日の意見書で、関税を巡り二転三転するトランプ氏の一連の脅しやそれに伴う不確実性こそが、大統領によるIEEPA乱用の証拠だと主張した。
ホワイトハウスに8日にコメントを要請したが、これまでのところ返答はない。
連邦高裁が最終的にトランプ氏の関税に不利な判断を下した場合、直ちにこの訴訟に介入するよう、連邦最高裁に要請すると司法省は表明している。
原題:
Trump Tariff ‘Blank Check’ Must Be Curbed, Appeals Court Told(抜粋)






