ヘッジファンド運営会社
パーシング・スクエア・キャピタル・マネジメントを率いるビル・アックマン氏は、米政府の管理下にあるファニーメイ(
連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(
連邦住宅貸付抵当公社)について、米財務省が保有株式を売却する時期として、今は適切でないと指摘した。
米政府支援機関(GSE)のファニーメイとフレディマックは、住宅ローン債権の買い取りと証券化を通じて、米住宅市場を支える中核的な役割を担う。2008年の世界的な金融危機の影響で経営が行き詰まり、米政府の管理下に置かれた。
米政府による明示的な保証に代わるものがないまま、ファニーメイとフレディマックを市場に戻せば、住宅ローン担保証券(MBS)購入に投資家が慎重になり、資金調達コストや住宅ローン金利の上昇を招く恐れがあると不安視する向きもある。
アックマン氏は、X(旧ツイッター)上で18日に公開したプレゼンテーションで、ファニーメイとフレディマックの保有株式の新規株式公開(IPO)を米政府が「入念に実行に移すにはかなり時間を要する」と説明。ニューヨーク証券取引所(NYSE)への再上場を含め、トランプ政権のより早い動きに役立つ複数の案を提示した。
同氏によると、市場関係者から理解を得るには若干時間がかかるため、政府が保有株を売却する前に取るべき手順が幾つか存在する。パーシング・スクエアによるファニーメイとフレディマックの株式保有を同氏はかねて明らかにしており、昨年の米大統領選でのトランプ氏勝利後に両社の株価は急上昇した。
ビル・アックマン氏
Photographer: Jeenah Moon/Bloomberg トランプ政権は、年末ないし2026年初めにもIPO実施を検討しているとされるが、市場関係者の間からは、そのような早期のIPOは「極めて楽観的」との声が聞かれる。
金融危機の際、米政府はファニーメイとフレディマックの救済策の一環として、優先株のほか、両社の普通株最大79.9%を取得できる権利を得た。政府がその権利を行使し、株式を保有する形にするようアックマン氏は提案した。
米政府が両社をNYSEに再上場すべきだと同氏は主張。財務省が投入資金を既に全額回収し、配当金として支払われるべき額より約250億ドル(約3兆8900億円)多く受け取っている事実を考えれば、悪くないとの認識を示した。
原題:
Ackman Says Now Isn’t Time for US To Sell Fannie, Freddie (1)(抜粋)
— 取材協力 Felice Maranz
(市場関係者の見方などを追加して更新します)






