三菱商事が中国での銅トレーダーの不正行為を受けて中国国内での金属取引事業を停止し、現地法人も閉鎖する方向であることが分かった。中国に関連する輸出入の業務は継続する。事情に詳しい関係者が明らかにした。
関係者によれば、三菱商傘下のRtMチャイナは先週、顧客に事業停止を通知し、既存取引の解消を始めた。中国現物市場における精錬金属および鉱物資源の売買を停止し、現地企業への関連サービスの提供も行わない予定だ。
同社では銅取引を担当していたトレーダーが自身と関係のある地元企業などと無許可で取引をしていたことが判明。三菱商は、7-9月期(第2四半期)決算で、「中国関連取引損失」として138億円の純損失を計上し、それ以上の懸念はないとしていた。
この問題が整理された後、RtMチャイナは閉鎖され輸出入の業務は他の事業所や部門に移管される見通しだと関係者は明らかにした。中国景気の冷え込みも一因という。
三菱商は中国関連の輸出入業務を続ける一方、新規の中国国内取引を止めるとして、最適な体制への移行を検討しているとした。また移行に伴い、追加で数億円の費用発生を見込むが、全社の業績への影響は軽微とする。
三菱商が思い切った決断を下すのは今回が初めてではない。2019年には中国人トレーダーが規約違反の取引で300億円を超える損失を出したことを受け、シンガポールを拠点とする石油取引の部門を閉鎖した。
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