中国が核兵器開発の野心を世界に示している。3日に実施した第2次世界大戦終結80周年を記念する
軍事パレードで、2種類の新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)を披露した。
軍事パレードでは、空中発射型や海上発射型、それに地上発射型の多様な核兵器が披露された。中でもその大きさや核戦力の今後を占う意味で注目を集めた兵器は「東風(DF)5C」と「東風61」だった。米国防総省は昨年、中国の核弾頭保有数は2030年までに1000発に達すると予測している。
英国王立防衛安全保障研究所(RUSI)のシニアリサーチフェロー、シダールス・カウシャル氏は「この巨大なミサイルは複数の弾頭をそれぞれの標的に運べる可能性があり、ミサイル防衛を困難にする」と指摘。さらに「事実上、米国のミサイル防衛能力に対する『保険』と見なせる」と述べた。
液体燃料型ICBM「東風5C」
Photographer: Qilai Shen/Bloomberg トランプ米大統領は、あらゆる種類のミサイルや空中攻撃から全領土を守るよう指示し、総費用が1750億ドル(約26兆円)に上るミサイル防衛構想「
ゴールデンドーム」を進めている。
ブルームバーグ・エコノミクス(BE)の安全保障担当ベッカ・ワッサー氏によれば、中国のパレードで公開された多くの兵器には英語表記がある。
それは人民解放軍が「トライアド」と呼ばれる3本柱の戦略核を整えたことを世界に示すためだと指摘。このトライアド体制で先制核攻撃を防ぎ、反撃能力を保証するという。
米スティムソンセンターのシニアフェロー、ケリー・グリコ氏は「中国は完全なトライアド体制を披露した。これは戦略抑止の明確なメッセージだ」と指摘している。
東風5Cと東風61は、米国やロシアの現行ミサイルと比べてはるかに大きい。東風5Cの直径は3メートル超。4基の第1段エンジンを搭載しており、非常に重い弾頭を運べることを示唆している。
中国国営メディアは2017年の時点で、それぞれの目標を個別に狙う個別誘導核弾頭(MIRV)10個や大型の単弾頭などが搭載可能だと報じていた。
一方、東風61は16輪の輸送起立発射トラックで運搬されており、「道路移動型」のミサイルだ。司令部はミサイルを防御や攻撃に柔軟に運用できる。
カウシャル氏によれば、東風61は固体燃料式の公算が大きく、全長は20メートル超。重い弾頭を運ぶことが可能で、北米全域に到達可能な「東風41」の後継型とみられるという。
軍事パレードの様子
Photographer: Qilai Shen/Bloomberg原題:
China Shows Off Nuclear Ambitions With Expanding Missile Arsenal(抜粋)




