中国が突く米国の急所、レアアースで交渉優位に-世界の供給網揺らす
記事を要約すると以下のとおり。
トランプ米大統領は過去数カ月にわたり、中国に対して関税や貿易制限を前例のない水準まで引き上げた。 ジスプロシウムやテルビウムといったレアアースの供給が滞り、自動車や防衛関連など広範な分野に影響が拡大。各国政府は中国以外の供給元の確保に奔走し、米中間の貿易摩擦は世界規模の危機へと発展した。関税率は引き下げられ、米国側はレアアース磁石の供給再開に期待を寄せた。こうした中、トランプ氏は長らく求めていた習氏との電話会談を実現。 ロンドンでの協議終了後、ラトニック商務長官は、中国によるレアアース輸出に関する問題が、「この枠組みの実施によって確実に解決されると全面的に期待していると発言。」 実際、レアアースを生産する中国の江西金力永磁科技は、米国を含む複数の国への輸出許可を取得したと発表した。「中国は交渉の力関係を転換させるため、レアアースにおける支配力を武器化した」と語った。 関係者の1人は、中国当局による詳細情報の掌握が今後数年にわたり、あらゆる交渉の場面で「ダモクレスの剣」(常に危機が頭上にあることを示すギリシャ神話の故事)としてぶら下がるだろうと述べた。つまり、中国側が必要と判断すれば、いつでも打撃を与えられるということだと語った。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 中国が突く米国の急所、レアアースで交渉優位に-世界の供給網揺らす