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東京メトロきょう上場、「安定走行」で資産株の側面-投資家層拡大も

記事を要約すると以下のとおり。

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東京地下鉄(メトロ)は23日、東京証券取引所プライム市場に上場する。個人投資家などからの関心は高く、首都圏に住む人々の生活の足にもなっている同社の上場は投資家のすそ野拡大に一役買うとの期待も出ている。
  DZHフィナンシャルリサーチの田中一実IPOアナリストは初値を1500円前後と予想する。公開価格1200円を25%上回る水準だ。いちよし証券によると、今年新規株式公開(IPO)した企業(22日時点)61社の平均初値騰落率は34%の上昇となる。
  東京メトロ株は政府が53.4%、東京都が46.6%を保有しており、上場に合わせてそれぞれ半分の株式を売り出す。売り出し総額は3486億円、時価総額は7000億円規模と2018年に上場した携帯キャリアのソフトバンク以来の大型IPOとなる。
  いちよし証・投資情報部の野原直子課長は「株主優待や配当利回りの良さから、資産株としての側面も強い」との見方を示す。

  市場関係者は収益の安定性も魅力に挙げる。路線が都市部に限られており、人口減少の影響を受けにくいとの見方だ。1日当たりの平均輸送人員数は、JR本州3社も含めた大手鉄道会社の中で2位に位置する。

1日当たりの輸送人員数の比較(単位:万人)

出所:各社資料からブルームバーグ作成
注:2024年3月期

  一方、収益に占める鉄道事業への依存度が高く、不動産事業などの比率は低い。利益成長余地が他の私鉄と比べて劣るとの見方もある。新型コロナウイルスの影響で22年3月期まで2期連続で最終赤字となった。輸送人員数も新型コロナ前の19年3月期と比べると1割超落ち込んだ水準だ。
  今期(25年3月期)の連結純利益は前期比13%増の523億円を計画。インバウンドなどの利用増加もあり、運輸業の営業利益は前期比18%増の753億円を見込む一方、不動産事業は前期比1.4%減の45億円にとどまる。
  しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンドマネジャーは、鉄道事業は公共的な側面もあることから、利益を追求して急激に運賃を引き上げることは難しいと指摘。不動産事業も成長余地は限られるため「堅実な決算にはなるが、右肩上がりというような印象はない」とし、投資家にとっては「株価が1200円を割れずに、安定推移して配当と株主優待を確実に得られれば良い」とみる。

東京メトロの1日当たり輸送人員数の推移

出所:会社資料よりブルームバーグ作成

  東京メトロの1日当たりの輸送人員数は、単純比較で東京都民の約2人に1人が利用している計算となる。東西線や銀座線、丸ノ内線、南北線など9路線を運営し、総路線距離は195キロメートル。駅数は全路線で180を抱える。ニューヨーク市の地下鉄など海外の地下鉄との比較でも東京メトロの利用者の多さは目を引く。

  6年ぶりの大型案件というだけでなく、日常生活に欠かせない身近な交通インフラという観点からも注目を集める。日本証券業協会の森田敏夫会長は16日の会見で「投資家のすそ野を広げるという意味でも非常に大きなメリットがあるのではないか」と言及。今回の東京メトロの上場を機に新たに株式投資を始めようとする個人投資家の増加に期待を示した。

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