欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのカザークス・ラトビア中銀総裁は成長見通しがさらに大きく悪化しない限り、政策金利を景気刺激的な水準まで引き下げるべきではないとの見解を示した。
カザークス氏は26日のインタビューで、米国の関税政策がインフレを抑制し、リセッション(景気後退)を引き起こす可能性がある一方で、今後の展開に対する見通しは不透明で、利下げが行き過ぎれば政策余地を狭めると指摘した。
ECBの中銀預金金利は現在2.25%。新たな経済予測で物価上昇率が目標の2%を下回ると示されれば、利下げもあり得るという。「必要であれば実行するが、それには経済情勢がさらに大幅に悪化し、インフレにさらなる下押し圧力がかかることが条件になる」と話した。
国際通貨基金(IMF)春季総会に出席するためワシントン入りしているカザークス氏は、「インフレ率が目標を大幅かつ長期間にわたって下回る場合、自然な対応は金利を景気刺激的な領域まで引き下げることになる」が、「現時点ではそのような状況にはない」と説明。
ここ数年見られていたインフレ急伸が徐々に過去のものになりつつある中で、少なくともあと1回の利下げについてはそれほど議論を呼ばないとの認識を示した。
Source: Bloomberg Economics 一方、ECB政策委メンバーのシムカス・リトアニア中銀総裁は25日のインタビューで、米国の関税が経済成長に重くのしかかり、インフレも鈍化し続ける中で、ECBは追加利下げが必要になる公算が大きいとの考えを示した。
昨年6月以降7回の利下げを実施したものの、ECBの中銀預金金利は依然として、景気を抑制も刺激もしないとされる範囲の上限近くにとどまっていると述べた上で、経済活動が不確実性によって抑制され、さらなる緩和の余地があるとみていると明らかにした。
シムカス氏は「現在の経済状況下で、そこにとどまる理由は見当たらない」と主張。「手元のデータを見る限り、年内にあと2回の利下げがある可能性は排除できない。ただし、それ以上進めるためには、さらにネガティブなサプライズが必要だろう」とワシントンで語った。
原題:
ECB’s Kazaks Urges Cautious Steps Even as Growth Outlook Worsens、
ECB’s Simkus Says Two More Cuts Possible as Trade Hurts Economy(抜粋)




