トランプ氏の「火遊び」に市場は拒否反応-ドルと米資産離れ招く
記事を要約すると以下のとおり。
トランプ米大統領が繰り出す政策への市場の拒否反応を示す最良の指標は、通貨ドルだ。 これに対し今回は、トランプ政権がドル安に無関心に映る点だ。報道陣や議員に問われれば「強いドル」の支持を表明するだろうが、実際には下落を抑えようとする動きはほとんど見られない。 真偽とは関係なく、こうした臆測はドルの相場急変動につながり、先月は台湾ドルに対し1時間余りで4%急落する場面もあった。しかも調達先の多くを海外勢に依存しており、ドル安が進むほど、海外勢が自国通貨に換算した際の損失は拡大する。世界の基軸通貨を発行する米国にとっては十分に認識されていない新たな現実となる。 同氏はドルに代わる資産として金を推奨している。 特に悲観的な見方を示すのがモルガン・スタンレーとゴールドマン・サックスだ。 もっともドルの覇権に対する疑念は今に始まったことではない。 これに加え、ドルからの資金流出は最終的には減退しがちだ。 ドルは4月にトランプ氏による関税措置を受けて3週間で4%下落したが、その後はおおむね安定している。為替トレーダーPhotographer:AhnYoung-joon/AP関連記事:「マールアラーゴ合意」とは何か、ドルへの影響は-QuickTake この点が、トランプ氏について「火遊び」していると表現するのは、痛みの伴わないように見える一因かもしれない。「今は米国は海外投資家の善意にますます依存している」と同氏は指摘する。 ロード・アベットのグローバル金利チームのパートナー兼ポートフォリオマネジャー、リア・トラウブ氏は、こうした状況について自己強化的な性質があると指摘する。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース トランプ氏の「火遊び」に市場は拒否反応-ドルと米資産離れ招く