スタグフレーション懸念広がる、関税影響じわり－利下げ期待に危うさ

米経済に関税の影響が表れ始める中で、ウォール街のストラテジストらは経済がスタグフレーションに傾きつつあると警鐘を鳴らしている。
一方、ドルは主要通貨バスケットに対して8％下落した。
1日発表された雇用統計が労働市場の減速を示したことが利下げ期待をさらに高めた。
　アポロ・マネジメントのチーフエコノミスト、トーステン・スロック氏は7日のリポートで「市場は明らかに利下げを織り込んでいるが、インフレ上振れリスクは大きい」と述べ、「結論として、スタグフレーションというテーマが重みを増していると分析した。
　バンク・オブ・ニューヨーク・メロン（ＢＮＹメロン）、バンク・オブ・アメリカ（ＢｏｆＡ）、ＴＤセキュリティーズ、ブラウン・ブラザーズのストラテジストもスロック氏と同様の警告を発している。
7月のＣＰＩは12日に発表される予定で、エコノミストの予想中央値は前年同月比2.8％上昇となっている。