トランプ米大統領が連邦準備制度理事会(FRB)に自らの意思を押し付け、利下げを迫る中で、ウォール街のストラテジストらは、投資家がFRBの独立性に懸念を強めている兆候を感じ取っている。
JPモルガン・チェースのチームによると、株式・債券・金市場のポジションは、トランプ氏が側近のミラン米大統領経済諮問委員会(CEA)委員長をFRB理事に指名し、クック理事の解任を求めてから、投資家がインフレ上昇の可能性に備えていることを示唆している。
ストラテジストのニコラオス・パニグリツグルー氏は、顧客向けのリポートで「私たちのポジション指標には、『FRBインフレ取引』の兆候があり、市場がFRBの独立性をより懸念するようになった形跡がみられる」と記した。
ゴールドマン・サックス・グループのサマンサ・ダート氏らアナリストは、米国の制度的信頼性に対する「懸念の高まり」が、金を含む商品価格の急騰につながる可能性のある「重大なテールリスク」を生み出していると指摘した。
金融市場は、トランプ氏が公に低金利を求める中、FRBへの利下げ観測を強めている。8月にワイオミング州ジャクソンホールで開催された年次シンポジウムで、パウエル議長がハト派的な姿勢を示して以降、スワップ取引では9月の利下げがほぼ完全に織り込まれている。
JPモルガンのストラテジストは、投資家のFRBの独立性への懸念が、バリュー株へのシフトに表れていると指摘した。バリュー株は、景気循環と連動し、価格上昇圧力が強まるとアウトパフォームする傾向にある。商品相場も上昇し、米国債の5-30年債のイールドカーブは、過去1カ月でスティープ化した。為替相場は比較的楽観的な動きだという。
原題:
Wall Street Strategists See Investor Concern on Fed Independence(抜粋)








