オランダ政府は、
ABNアムロ銀行の保有株をさらに減らす方針だ。欧州金融界では買収が相次ぎ、業界再編が進む中、今回の動きは同行に対する買収意欲を再び呼び起こす可能性がある。
オランダ政府の投資機関NLFIが9日発表した声明によれば、今回の株式売却により政府のABNアムロに対する出資比率は、現在の30.5%から約20%へと低下する。ブルームバーグの試算によれば、売却対象となる株式の現在の価値は約15億5000万ユーロ(約2670億円)に上る。
INGのアナリスト、ジェイソン・カラムブシス氏は顧客向けリポートで「現在のM&A(企業の合併・買収)の活発化を踏まえれば、他の欧州銀が関心を示す可能性がある」と指摘した。ただし、銀行同盟がまだ整備されていない現状では、現時点で動きを急ぐ必要はないとも述べた。「ABNに対するいかなるアプローチも『ポジション争い』の初期段階でしかなく、政府の保有比率が20%に下がった段階で動きが出る可能性がある」と、カラムブシス氏はみている。
オランダ政府は2008年の金融危機時にABNアムロの救済に約220億ユーロを投入し、それ以来、筆頭株主の立場を維持してきた。15年の再上場以降、政府は段階的に保有株を減らしており、市場では最終的には競合他社がABNアムロ買収に動くとの観測が強まっている。
原題:
Dutch to Cut ABN Amro Stake to 20% as Bank Deals Heat Up (3)
(抜粋)





