【米国市況】ハイテク買い復活も金利見通しで失速、円は上げ幅失う
記事を要約すると以下のとおり。
14日の米金融市場ではS&P500種株価指数が小幅続落。モメンタム重視のトレーダーが好む人工知能(AI)銘柄は、上下に大きく変動。 株式市場では4月のメルトダウン以降、利下げ見通しが企業業績を押し上げ人工知能(AI)ブームを助長するとの期待で、急激に持ち直してきた。しかし借り入れコストの先行きといった見通しは不透明だ。 キャピタル・ドットコムのカイル・ロッダ氏は「(エヌビディアの)決算は市場と人工知能(AI)トレードにとって重大な試練となる。」個人消費の現状を把握する手がかりとして注目されている。同社による巨額のAI投資に対し、投資家は神経を尖(とが)らせている。 今週の市場ではまた、主にヘルスケアと生活必需品セクターへのローテーションが鮮明になり、こうした銘柄は底打ちしたもようだと、マホニー・アセット・マネジメントのケン・マホニー氏は指摘した。ただし、雇用の弱さを懸念する政策当局者は依然多く、FOMCの結果は不透明だ。10月初旬の最高値からの下落をさらに拡大させた。関連ファンドから約9億ドルが引き揚げられた。 個別企業のニュースとしては、ウォルマートのダグ・マクミロン最高経営責任者(CEO)が2026年2月に退任し、後任にジョン・ファーナー氏が就くと同社が発表した。米国債相場は軒並み下落。国債直近値前営業日比(bp)変化率米30年債利回り4.75%3.50.71%米10年債利回り4.15%2.90.41% 米東部時間16時51分 6週間に及んだ政府機関の閉鎖が終了したものの、経済統計はまだ発表されていない。 コロンビア・スレッドニードル・インベストメントのポートフォリオマネジャー、エド・アルフセイニ氏は「市場は労働市場の軟化説を織り込み済みだ。」 米労働統計局(BLS)は政府機関の再開を受けて指標発表日程の一部を更新した。いずれも米東部時間午前8時30分(日本時間午後10時30分)に発表される。カンザスシティー連銀のシュミッド総裁は、追加利下げは労働市場を支える効果よりも、高インフレを定着させるリスクの方が大きいとの見方を示した。 米国債市場では、今後数週間で10年物利回りが最後に4%を下回ると見込んだオプション取引が活発化している。 利下げが見送られた場合は、リスク資産が売られ、その反応で米国債に逃避の買いが入るシナリオも、トレーダーらは留意している。 コロンビア・スレッドニードルのアルフセイニ氏は「利下げが見送られることになれば、リスク市場が巻き戻される。」朝方に下げ渋り、株式相場の回復と米国債の伸び悩みに伴いドルも安定した。 デービッド・アダムズ氏らモルガン・スタンレーのストラテジストは「ドル指数のリスクは依然として下落方向に偏っているが、政府機関閉鎖後に発表される経済データで先行きがより明確になるまでは、主要3通貨(G3)に対してドル・ショートを積み増すのは難しい」とリポートで指摘。 ドルは対スイス・フランで0.3%下落。 原油 原油先物相場は続伸。 JTDエナジー・サービス創業者でディレクターのジョン・ドリスコル氏は「一時的な上昇と急激な反落が頻繁に起こるパターンが繰り返されている」と述べた。ロンドンICEの北海ブレント1月限は2.2%上げて64.39ドル。 週を通じて利下げ期待は後退。「そのため、状況が再び明確になるまでの間、12月の利下げを見送る判断を多数の当局者が下すリスクがある」と述べた。 スポット価格はニューヨーク時間午後2時5分現在、前日比75.67ドル(2.4%)安の4094.20ドルで引けた。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 【米国市況】ハイテク買い復活も金利見通しで失速、円は上げ幅失う




