政府系金融機関の
国際協力銀行(JBIC)の林信光総裁は10日、日本企業がアラスカ州の液化天然ガス(LNG)開発事業への参画を検討する場合には支援を行っていきたいとの考えを示した。同事業は日米の関税交渉の中で日本の関与に注目が集まっている。
JBICの林総裁は定例会見で、日本企業が同事業への参加や輸入をする場合には「他の原油やガス田などと同じようにサポートしていきたい」と話した。ただ、現時点では日本企業がどういった形で参画していくかは明らかになっていないと付け加えた。JBICはエネルギー安全保障などに関連する企業の海外展開を支援している。
トランプ政権は長らく停滞しているアラスカLNGプロジェクトを進展させ、日本や韓国などアジアの主要ガス消費国が開発事業に参画することやアラスカ産LNGを輸入することに期待している。そのため、日本企業による開発への協力は両国間の関税交渉のカードにもなり得る。
林氏はLNGの供給源を中東からオーストラリアやマレーシア、ロシア、米国などに分散してきた調達の歴史に触れながら、日本に近く地政学的なリスクもないアラスカでガスが開発されることは「意義のある取り組み」だと指摘した。その上で、アラスカLNGに関心を持つ韓国や台湾のような国や地域がどういう選択をするかを見極めつつ、「交渉をしっかりサポートしていくということになる」との認識を示した。
同事業は内陸から港まで約1300キロに及ぶパイプラインの敷設が必要になり、コストは現時点で総工費440億ドル(約6兆4400億円)規模と試算される大型案件で、採算性や環境負荷に懸念の声が上がる事業だ。国内最大の発電事業者
JERAは5月に法的拘束力のない書面の形式で、プロジェクトに関心があることを
表明している。
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