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【コラム】鋼鉄の男トランプに歴史の教訓、関税は裏目-フィックリング

記事を要約すると以下のとおり。

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自らの優位性を誇示するために国際貿易や外交関係を利用すれば、遅かれ早かれ鉄鋼を巡って争うことになる。
  高層ビルや自動車、軍備などの製品を作る上で不可欠な鉄鋼は、強さのイメージと切っても切り離せない関係にある。トランプ米大統領は、昨年、自身のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」に自らをスーパーマンとして加工した画像を投稿し、「マン・オブ・スティール(鋼鉄の男)」のイメージを反映させた。
  かつての独裁者たちも同じ考えを持っていた。イタリアの独裁者ムッソリーニは、第2次世界大戦開戦の3カ月前にナチス・ドイツと結んだ合意を「鋼鉄協約」と呼んだ。
  しかし誤ってはいけない。国家構築の道として鉄鋼・アルミニウム産業を保護することは米国をより強くするのではなく、より弱くする破滅的なプロジェクトだ。

  トランプ大統領が10日発表を公言していた鉄鋼とアルミに対する25%関税は、政権1期目の2018年に始めた前回の措置と同じく国内生産を促進する上では効果がないだろう。米国のアルミ生産能力は前回の措置が導入されて以降、32%減少しており、鉄鋼も3.6%後退している。

Holding Back the Tide
The US produced less primary aluminum last year than in 2017, before the introduction of an initial round of 25% Trump tariffs

Source: US Geological Survey
Note: Note: Primary aluminum doesn't include recycled metal.

  今回の関税方針が実際に導入された場合、米国とその同盟国の生産者と消費者を傷つけるだけだ。連鎖的に各国が独自に鉄鋼を生産する能力も低下することになる。ロシアと中国はきっとほくそ笑むに違いない。
  携帯電話やコンピューター、機械類、消費財などと違い、米国が鉄鋼を地政学上のライバル国から輸入することはあまりない。むしろ、米国が味方に付けておく必要がある国や同盟国からの輸入が圧倒的な割合を占める。権威主義の台頭を前に、単独で立ち向かう余裕のない今の米国にとって、なおさら良好な関係を維持すべき相手だ。カナダとメキシコ、欧州連合(EU)、ブラジル、韓国、日本、台湾は米国の鉄鋼輸入元の80%を占める。さらにアルミ輸入では、大規模な米軍基地があるバーレーンとカタール、アラブ首長国連邦(UAE)を加えると、供給元の約70%に相当する。

Keep Your Friends Close
The US imports the vast majority of its steel from key allies

Source: International Trade Centre
Note: 2023 data.

Foiled Again
Nearly three-quarters of US aluminum comes from close allies

Source: Bloomberg
Note: OECD Asia = Japan, South Korea, Taiwan. GCC = Bahrain, Qatar, United Arab Emirates.

  鉄鋼とアルミは米国でも手厚く保護されているセクターで、18年のトランプ政権下での関税に加え、現在導入されている736件の反ダンピングおよび相殺関税令・合意の半分弱がこの2つの金属を対象としている。

  この貿易はトランプ氏が考えているような世界的なゼロサムゲームではなく、同盟国全体で利益を生み出す産業を維持する上で重要な要素だ。
  トランプ氏が打ち出す政策の一貫性のなさをまだ疑っているなら、同氏が鉄鋼・アルミ関税についてコメントしたのが、石破茂首相との共同会見直後であったことを考えてほしい。会見で明らかにされたUSスチールに対する日本製鉄の投資計画は、バイデンおよびトランプ両政権によって阻止された当初の買収計画から一部を救い出したものだ。
  USスチールの売上高の約4分の1は欧州が占めるが、欧州は同時にカナダに次ぐ米国への主要な鉄鋼供給源だ。もしトランプ大統領の関税が実際に課され、EUが必然的に対抗措置を取った場合、日鉄は再び貿易戦争に突入した市場を大型輸出先に抱えるような企業に資金を投じるだろうか。
  その昔の「鋼鉄協約」が20世紀の狂気への転落を早めたというメッセージは、単なる修辞的なものではない。枢軸国を打ち負かすことに成功したかどうかは、基本的に連合国が貿易にオープンであるかどうかにかかっていた。米国は当時、2016年のドル換算で1800億ドル(現在のレートで約27兆3000億円)相当の財・サービスをソビエト連邦に送っていた。一方、イタリアとドイツは互いにほとんど貿易を行っておらず、どうやら自給自足こそが勝利への最も確実な道であると確信していたようである。
  そこに経済史の教訓がある。枢軸国が威勢を張っていたにもかかわらず最終的に勝利を収めたのは、中道派の自由貿易主義であった。ファシストは当然ながら敗北した。
(デービッド・フィックリング氏は気候変動とエネルギーを担当するブルームバーグ・オピニオンのコラムニストです。ブルームバーグ・ニュースやウォールストリート・ジャーナル、フィナンシャル・タイムズでの記者経験があります。このコラムの内容は必ずしも編集部やブルームバーグ・エル・ピー、オーナーらの意見を反映するものではありません)
原題:
Trump’s Man of Steel Pose Makes America Weaker: David Fickling
(抜粋)

This column does not necessarily reflect the opinion of the editorial board or Bloomberg LP and its owners.

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[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 【コラム】鋼鉄の男トランプに歴史の教訓、関税は裏目-フィックリング

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