17日の日本市場は債券が下落。日本銀行が公表した国債補完供給の減額措置の変更で国債の供給増加に対する懸念が広がり、中長期ゾーン中心に売りが優勢となっている。金利上昇を受けて円相場は1ドル=144円台半ばへじり高。株式相場は堅調な値動きが続いている。
日銀は国債市場の流動性を改善する観点から、国債補完供給にかかる減額措置の要件緩和の対象銘柄の拡充などを行うことを発表した。SMBC日興証券の田未来シニア金利ストラテジストは、減額措置の変更は市場にとってややサプライズで、国債の供給増につながるとの見方から債券市場で売り材料視されていると指摘した。
一方、日銀は金融政策決定会合で、2026年4月以降の国債買い入れの減額幅を現在の計画の毎四半期4000億円程度ずつから2000億円程度ずつに圧縮することを決めた。政策金利は0.5%程度に据え置き。市場では予想通りと受け止められている。
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日銀の植田和男総裁は午後3時半から記者会見を行う。トランプ米政権の関税政策や中東情勢の緊迫化など先行き不透明感が増す中、金融政策の見通しについてどのような見解を示すかが焦点となる。
国内債券・為替・株式相場の動き-午後2時15分
長期国債先物9月物は一時前日比47銭安の138円46銭
新発10年債利回りは3.5ベーシスポイント(bp)上昇の1.485%
新発5年債利回りは2.5bp上昇の1.035%
円は対ドルでニューヨーク終値比0.1%高の144円58銭
東証株価指数(TOPIX)は前日比0.3%高の2785.96
日経平均株価は0.6%高の3万8522円21銭
債券
債券相場は下落。先物夜間取引が買われた流れを引き継ぎ上昇して始まったが、日銀による国債補完供給の減額措置の変更を受けて下落に転じた。
国債補完供給の減額措置は流動性を回復するため、日銀が保有国債を市場に売却する制度。これまでは先物との決済に利用される残存期間7年の10年債が対象だったが、「2031年以降に償還期日を迎える10年利付国債」に変更され、残存期間5年から10年の国債も対象になった。各銘柄の実施上限も「市中保有額が1.5兆円程度の水準を回復するまで」に引き上げられた。従来は1.2兆円が上限だった。
一方、国債買い入れ減額計画の中間評価はおおむね予想通りだった。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の六車治美チーフ債券ストラテジストは「ノーサプライズ」だったとし、債券相場が下落したのは「バイ・ザ・ルーモア、セル・ザ・ファクト(噂で買って事実で売る)ではないか」との見方を示した。
為替
東京外国為替市場の円相場は1ドル=144円半ばに上昇。日銀会合がハト的な内容になるとの観測から午前に一時145円台前半まで下落したが、結果発表後は円を買い戻す動きが優勢となった。
あおぞら銀行の諸我晃チーフマーケットストラテジストは「午前に日銀声明文などを含めハト派的に決まるとみていた向きのドル買いの反動や円金利の上昇が円の支えになってる」と指摘。市場の関心は植田総裁の会見に向かっていると言う。
株式
東京株式相場は、日経平均が3万8500円付近で堅調推移。午前の取引に続きディスコなど半導体関連銘柄が上げ、業種別では電機や機械、その他製品などが高い。東証銀行業指数は午後に入りプラスに再浮上した。
日銀の国債買い入れ減額ペース縮小については、市場の想定通りの四半期ごとに2000億円ずつの減額となったことで安心感が出ている。
三井住友トラスト・アセットマネジメントの上野裕之チーフストラテジストは「日銀の決定は事前報道通りだったが、買い入れ減額のペースを緩めるということなので、方向としては株式市場には悪くない話だ」と述べた。
一方、米国の関税政策やイスラエルによるイラン攻撃への警戒感などが上値の抑制要因となっている。
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