21日の日本市場では日経平均株価が一時1200円超安と大幅に反落。人工知能(AI)関連株の過熱感が再度意識され一部銘柄に売りが集中した。債券は上昇、円は対ドルで157円台半ばで推移している。
米
エヌビディアやフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が下落し、国内市場でもソフトバンクグループやアドバンテストが大幅安となっている。一方、自動車関連や内需株は高く、東証株価指数(TOPIX)は上昇に転じる場面もある。
東洋証券の大塚竜太ストラテジストは、日経平均の下げ幅のほぼ全てをアドバンテストとソフトバンクG、東京エレクトロンの3銘柄が占めていると指摘し、相場の雰囲気はそんなに悪いわけではないと述べた。一方、AI関連株のバリュエーションなどを巡る議論は続き、日本株は「来週も上下に振れる落ち着かない展開が続きそうだ」とみている。
国内株式・為替・債券相場の動き-午前11時10分時点
日経平均株価は前日比2.1%安の4万8761円32銭一時1264円26銭(2.5%)安の4万8559円68銭まで下落
TOPIXは0.1%安の3295.51
長期国債先物12月物の午前終値は前日比31銭高の135円27銭
新発10年債利回りは2.5ベーシスポイント(bp)低い1.79%
新発20年債利回りは4.5bp低い2.805%
円は対ドルでニューヨーク終値比ほぼ横ばいの157円41銭
株式
AI関連株への過熱感警戒でソフトバンクGやアドバンテストなどが相場を押し下げている。キオクシアホールディングスは一時18%安と急落した。
一方、為替の円安によるファンダメンタルズ改善を期待して自動車株などが買われ、TOPIXを構成する1670銘柄のうち上昇銘柄が1313と下落の309を大きく上回っている。
りそなホールディングスの武居大暉ストラテジストは、過熱感のあったAI関連株などが売られているが、「株式市場に悲観があるわけではない」と指摘。足元で相場全体の上げ下げが続き、決算など「ファンダメンタルズが評価される機会が少なかった」ことから、出遅れていた銘柄に買いが入っていると話した。
債券
債券は上昇。米国の長期金利が低下したことや、前日に長期や超長期債を中心に大幅下落した反動の買いが優勢だ。政府の経済対策の規模がこの日に確定する見通しで、過度な国債増発への警戒感は和らいでいる。
SBI証券の道家映二チーフ債券ストラテジストは「きのう大きく売られたことや、米長期金利の低下、リスクオフムードもあって買いが入っている」と指摘した。ただ、午後は残存期間1-5年の流動性供給入札の結果が出てくるほか、「現状の債券市場のメインプレーヤーである海外投資家が市場に参加してくるので注意が必要だ。最近の金利上昇は海外勢の売りが主因となっている」と述べた。
為替
円相場は対ドルで157円台半ばで推移。片山さつき財務相が
為替介入も辞さない考えを示したことを受けて円が一時買われたが、再び押し戻されている。
みずほ証券の三原正義マーケットアナリストは、片山財務相は「少しずつ警戒度合いを強めているが、介入の一歩手前というところには行っておらず、円高は一時的な反応にとどまる」と指摘。日本銀行の12月利上げの可能性は低く、ニューヨーク時間を含め「本日中に158円までドルが上昇してもおかしくない」とみる。
ファースト・イーグル・インベストメンツのポートフォリオ・マネジャー、イダナ・アッピオ氏は20日のブルームバーグの取材で、日本の財政健全性などへの懸念が和らがない限り、現時点での為替介入は効果的ではないとみていると話した。
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— 取材協力 Kentaro Tsutsumi
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