2日の日本市場では株式が下落。米国の関税政策への懸念が再燃している。リスク回避の動きで円は対ドルで一時約1週間ぶりの水準に上昇。債券は買いが先行した後、3日の10年国債入札に対する警戒感から下落に転じている。
トランプ米大統領は5月30日、鉄鋼とアルミニウムの輸入関税を4日から50%に引き上げると表明。自身のSNSでは中国が関税合意に違反したとも
主張した。また、ヘグセス米国防長官がアジア安全保障会議「シャングリラ対話」で中国による台湾侵攻への対応の必要性に
言及し、中国側が強く反発するなど、米中関係の悪化懸念が強まっている。
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東海東京インテリジェンス・ラボの平川昇二チーフグローバルストラテジストは、鉄鋼・アルミ関税の引き上げ方針に加え、米国が計画している中国テクノロジー業界への
制裁拡大も日本の製造業の株価にとってマイナス材料と指摘した。
2日の日本市場の株式・為替・債券相場の動き-午後1時20分現在
東証株価指数(TOPIX)は前週末比1.0%安の2772.59
日経平均株価は1.4%安の3万7440円70銭一時600円超(1.7%)下落
円は対ドルで前週末のニューヨーク終値比0.3%高の143円58銭一時は143円33銭と、5月27日以来の高値
長期国債先物6月物は前週末比8銭安の139円01銭一時7銭高の139円16銭まで上昇後に軟化し、138円93銭まで下落
新発10年国債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)高い1.51%
株式
東京株式相場は下落。トランプ氏の鉄鋼・アルミ関税の引き上げ表明や、米中の貿易交渉を巡る不透明感から売りが優勢だ。
セゾン投信の瀬下哲雄マルチマネジャー運用部長は、米中貿易交渉についてそこまで楽観視すべきではないとの見方が出ており、リスク回避の動きが強まっていると説明。為替の円高を促す傾向があるため、短期的に日本株のマイナス要因になっていると述べた。
自動車や電気機器など輸出関連株が安い。一方、個別銘柄では住友ファーマが上昇。5月30日にデンマークに本社を置くノボノルディスクの日本法人と2型糖尿病治療薬「オゼンピック」の日本国内プロモーションで提携すると発表した。
為替
東京外国為替市場の円相場は上昇。トランプ米大統領による鉄鋼関税の引き上げ表明や米中関係の緊張を背景に円買い・ドル売りが優勢で、一時約1週間ぶり高値を付けた。
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IG証券の石川順一シニアマーケットアナリストは、米株価指数先物が下落するなどトランプ関税を巡る不透明感が意識されていると指摘。ドル安の継続に加えて「リスク回避の円買いを警戒すべき状況」にあるとし、目先は「143円台の維持」がポイントと話す。
市場では今週発表される供給管理協会(ISM)指数や雇用統計など米国の主要経済指標に対する警戒も出ている。ウォラー米連邦準備制度理事会(FRB)理事は2日、トランプ政権の関税政策が失業率の上昇を招き、インフレ率を一時的に押し上げると予想した上で、引き続き年内利下げを見込んでいることを明らかにした。
IG証の石川氏は、トランプ関税の影響が出始める5月のデータが順次発表され、景気不安をあおるようなら米金利低下を通じてドル安要因になると指摘。今週のドル・円は「どこまで下値をトライするか、サポートラインを見極める攻防」になると予想している。
債券
債券相場は下落。トランプ米政権の対中貿易政策の不透明感を背景としたリスクオフの流れで買いが先行した後は、3日の10年国債入札に向けた売りに押されている。
岡三証券の長谷川直也チーフ債券ストラテジストは「リスクオフで先回り的な買いが入って金利が低下すれば、入札に対する警戒感が出てくる」と指摘。入札に向けてどちらかと言えば売りが出やすいと述べた。
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今週は3日に10年債、5日に30年債の入札が行われる。このところ長期や超長期ゾーンの入札が金利上昇要因となっている。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤原和也債券ストラテジストは10年債入札について、金利が1.5%台で迎えれば無難に通過、1.4%台に低下すれば警戒感が出てくるとみる。
この記事は一部にブルームバーグ・オートメーションを利用しています。
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