【米国市況】S&P500横ばい、米中協議に市場身構え-145円台前半
記事を要約すると以下のとおり。
9日の米株式市場でS&P500種株価指数は方向感の定まらない展開となり、ほぼ横ばいで取引を終えた。株式終値前営業日比変化率S&P500種株価指数5659.91-4.03-0.780.780.07-0.780.00%ウォール街は米中協議に身構えているSource:Bloomberg 10日にスイスのジュネーブで始まる米中貿易協議は緊張緩和の糸口となる可能性はあるものの、現段階では包括的な合意には至らないとの見方が多い。中国は米国製品にもっと市場を開放すべきだと促した。 トランプ大統領のチームは、初期交渉の焦点として約20カ国・地域をリストアップしたと、事情に詳しい複数の関係者が匿名を条件に明らかにした。その上で「数字など具体的な結果が出てくるまで、当面は方向感の乏しい相場になる公算が大きい。」 バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジスト、マイケル・ハートネット氏は、米株の力強い反発は終了した可能性が高いと指摘。 EPFRグローバル・データに基づくBofAのリポートによれば、過去4週間で米国株から約248億ドル(約3兆6000億円)が引き揚げられた。中国の消費者に製品を販売できなくからだと述べた。国債直近値前営業日比(bp)変化率米30年債利回り4.38%0.39% 米東部時間16時38分 米連邦準備制度理事会(FRB)のクーグラー理事は、トランプ大統領の関税政策を巡り不確実性があることが理由。ただし金利については、関税の影響がより明らかになるまでは現状で適切な水準にあるとの見解を示した。市場参加者の関心は週末の米中貿易協議に集まっている。アジア時間での取引では一時146円19銭と、4月10日以来の安値を付けていた。トランプ関税打撃-6月利下げ観測強まる ブラウン・ブラザース・ハリマン(BBH)のシニアストラテジスト、エリアス・ハダッド氏は「米国とカナダの貿易摩擦はピークを超えた可能性があるものの、関税率は間違いなく現在より高くなるだろう」と指摘。「新たな米英貿易協定を見ても、10%の関税は維持されている。」週末の米中貿易交渉を控えて市場に楽観が戻り、アルゴリズムを駆使するトレーダーによるショートカバーが入った。 ブリッジトン・リサーチ・グループのデータによれば、5月8日時点で100%だった商品投資顧問業者(CTA)のショートポジションは、ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)と北海ブレントの両方で91%まで手じまわれた。貿易戦争が経済成長を損なうとの懸念が広がる中、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成される「OPECプラス」は、供給増の加速にかじを切った。「中国との交渉が進展するとの楽観も、価格を支えている」と述べた。 一方で米政府は「ティーポット製油所」と呼ばれる中国の独立系小規模製油所と、港湾運営会社、船舶会社および個人を、イラン産原油の取引に関与したとして制裁リストに追加した。今週は米中の貿易交渉の行方が関心を集め、値動きの荒い展開となった。2日間の協議で進展があれば、早ければ来週、引き下げが実施され得るという。米政府が貿易の姿勢を和らげれば逃避需要が鈍る可能性もあるが、金には中央銀行の大規模な購入と中国での活発な投機買いという支援要素がある。原題:S&P500WaversAfter$6TrillionRunonTradeRisk:MarketsWrapDollarTrimsWeeklyAdvanceasUS-ChinaTradeTalks。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 【米国市況】S&P500横ばい、米中協議に市場身構え-145円台前半