米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事は10日、FRBが保有する銀行準備金の水準を現在の3兆2600億ドル(約477兆円)から、およそ2兆7000億ドルまで引き下げることが可能との見解を示した。
これにFRBの通貨保有や政府預金口座(TGA)の残高を加えると、バランスシート全体では5兆8000億ドルとなり、現在の6兆7000億ドルから縮小されることになる。
ウォラー氏はFRBはバランスシートの縮小を続けるべきだとしつつも、一部のエコノミストや市場関係者が想定するほど大幅に減らす必要はないとの認識を示した。同氏はトランプ大統領が検討している次期FRB議長候補者の一人と目されている。
同氏はダラス連銀が主催したイベント向けに講演。事前に配布された原稿によると、「バランスシートのランオフ(償還に伴う保有証券減少)を当面続けることで準備預金を減らすことが可能だと考えている」と述べた。
FRBが「十分」と考える銀行準備の下限水準は、翌日物資金の調達市場に混乱を招くことなく、FRBがバランスシート縮小をどこまで進められるかを判断する上で重要な指標となる。
最新のFRBデータによれば、銀行準備金の総額は3兆2600億ドル。ウォール街のストラテジストらは、流動性を十分に維持し市場のストレスを回避するには、準備金を少なくとも3兆-3兆2500億ドルに保つ必要があるとの見方を示している。
ウォラー氏が「十分な」銀行準備金の水準について具体的な数字を提示したことは、ニューヨーク連銀でバランスシートの調整を行う担当者を含め、他のFRB当局者とは一線を画すものだ。これまでFRB当局者は柔軟性を確保するため、一段と広範な表現で言及してきた。
ウォラー氏はまた、バランスシートの構成について、より長期の資産を多く保有する方向に移行すべきだと述べた。短期証券(Tビル)については、通貨発行に伴う負債分に限って保有するか、米国債保有額の半分程度にとどめるべきだとの考えを示した。
原題:
Fed’s Waller Says Balance Sheet Can Drop to About $5.8 Trillion
(情報を加え、更新します)





