オーストラリアは2022年に流行したエムポックス(サル痘)を半年以内に事実上撲滅することに成功したが、今また憂慮すべき感染拡大がにわかに起きており、より危険となり得る変異株に世界が身構える中で今後の課題を浮き彫りにしている。
22年末から今年初めまで、豪州で報告された感染者はいなかった。リスクの高いグループを対象とした無料のワクチン接種のほか、安全な性行為に関する積極的なメッセージ発信や一般市民の意識の高まりが背景にある。23年3月にシドニーで開催されたLGBTQ+の祭典「ワールドプライド」には海外から2万人を超える観光客が訪れたが、同年を通じて報告された感染者はわずか26人にとどまった。
現在、エムポックスウイルスの新たな変異株が豪州を含む世界で感染急拡大を引き起こそうとしている。豪州の感染者が8月だけで179人と、過去2年間の合計を上回ったのは劇的な変化だ。年初来の感染者数は400人近くに上っている。
豪州では、より危険な変異株「クレード1b」型の感染症例はまだ報告されていないが、重症度の低い「クレード2」型の感染者が急増しており、現在のワクチンでは完全な予防はできないとしても、高い接種率を維持することの重要性は明らかだ。
Australia's Mpox Cases Have Rebounded
Reported cases nationally by month of diagnosis
Source: National Notifiable Diseases Surveillance System; NSW Health
22年に比較的症状の軽い「クレード2b」型が流行し、世界全体で9万5000人余りが感染した際には、エムポックスウイルスにも有効な天然痘ワクチンの迅速な普及に加え、感染者の速やかな発見・隔離が感染拡大を食い止める上で寄与した。
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原題:
Sydney Mpox Surge Offers Cautionary Tale Countering Viral Threat(抜粋)






