イタリアとスペインの5月の消費者物価指数(CPI)が共に1.9%となり、欧州中央銀行(ECB)が目標とする2%をわずかに下回った。ECBが6月5日に行う政策委員会会合で、利下げの追い風になりそうだ。
30日に発表されたCPIは、イタリアはアナリストの予想通りだったが、スペインは予想を若干下回った。
欧州では全体的にインフレ率が鈍化しており、ドイツ、フランス、イタリア、スペインの欧州四大経済国で、5月は8カ月ぶりにインフレ率が2%以下となる見通しだ。ドイツも30日にCPIを発表する。ユーロ圏全体の数字は来週発表される。
インフレ率の鈍化に伴い、ECBは2024年6月に金融緩和局面に入って以来、すでに7回も利下げをしている。米トランプ政権がもたらす貿易摩擦を受けて、欧州経済の下支えのため、インフレ率が2%を下回らないよう対応を取るべきだとの声が高まっている。
欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのパネッタ・イタリア中銀総裁は30日、ローマで
講演し、「ディスインフレは経済に過度の打撃を与えておらず、現在は完了に近づいている」と指摘した。また、「これまでの利下げによって追加利下げの余地は明らかに狭まっている。しかし、マクロ経済の見通しは依然として弱く、通商を巡る緊張によって悪化する恐れがある」と述べた。
先週マドリードで、デギンドス副総裁も先週、ECBの物価目標は「比較的早く」達成されるとの見通しを示した。
ただ、警戒すべき兆候もある。今週の調査によると、ユーロ圏の消費者の期待インフレ率は 4月、2カ月連続で
上昇した。今後1年の期待物価上昇率は平均で3.1%と、2024年2月以来の高水準に達した。
原題:
Inflation Dips Below 2% in Italy and Spain, Backing ECB Cut (1)(抜粋)





