「勇気がいるが、黒板にあなたが好きだと書いてアプローチをしていくのが透明性があっていい」。
牧野フライス製作所が反発する中、株式公開買い付け(TOB)を4日に予定通り始めた
ニデックの幹部は、「ラブレター」の表現を使い、買収提案の成功に向けた意気込みを示した。
ニデックは今回の提案について、公開ラブレターのようなもので敵対的買収を前提としたものではないと説明してきた。しかし、牧野フ側は強く反発。牧野フは3月に複数社から買収に関する初期的な意向表明書を受けたと発表。5月9日以降に開始時期が延期されない場合は既存株主に新株予約権を無償で割り当てる対抗策も示したほか、労働組合も抵抗していた。
ニデックが延期を受け入れず予定通りの開始を3日に公表すると、牧野フは意見表明は後日提出するとしながら、誠に遺憾で強く抗議するとの内容のコメントを発表した。
ニデックの荒木隆光専務は会見で、事前にアプローチをして断られたら逆に敵対色が強くなると指摘。今回のラブレター方式はあらゆるステークホルダーの透明性を確保した「公正な手法」だと改めて強調した。
ニデック本社(京都市)
Photographer: Buddhika Weerasinghe/Bloomberg 一方で、繰り返し求めてきた牧野フ側との対話が「非常に限られたのは残念」だとも述べた。その上で荒木氏は「もしやぶれてもしょうがないとあきらめもつく」と話し、牧野フの経営陣らに「引き続き思いを伝えていく」と述べた。
同日の会見では過去にニデックに買収された工作機械メーカーのトップ数人も同席し、ニデックとの買収交渉時の状況や買収後に会社に起きたポジティブな変化などについて説明する場面もあった。
ニデックは昨年末、事前協議のない形で牧野フに買収を提案。4日の発表資料によると、買い付け価格は当初から提示していた1株1万1000円で、買い付け期間は5月21日までとなる。買い付け予定数の下限については、牧野フが総議決権数の3分の2相当への引き上げを求めていたが、当初予定の50%(1169万4400株)を維持する。
牧野フを巡ってはアジア系投資ファンドのMBKパートナーズや日本産業推進機構(NSSK)を含む複数の投資ファンドが、それぞれ牧野フの買収を
検討している。ニデックが予定通りTOBに踏み切ったことで、買収合戦に発展する可能性もある。
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