米企業の決算会見で、サステナビリティーに関連する言葉に言及する頻度が大きく減少している。上場企業が、環境目標に取り組むことで得られるメリットが少なくなっていると考えているためだ。
ブルームバーグ・グリーンは、2020年までさかのぼりS&P500種株価指数の構成企業による決算会見を分析。企業が環境について話す頻度は3年前に比べ平均で76%減少している。
気候変動や地球温暖化、ESG(環境・社会・企業統治)、クリーンエネルギー、グリーンエネルギーなど10余りの用語への言及を調査した。
四半期ごとの決算会見で環境について語る頻度は、22年の初めがピーク。バイデン前大統領の気候変動対策を促すインフレ抑制法(IRA)が成立する数カ月前だ。
25年には、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が始まった20年4ー6月(第2四半期)以来の水準まで減少している。
環境への言及が減っているのは、トランプ政権の下で米国の気候変動対策が後退しているためだ。トランプ氏は、大統領就任後に気候変動対策の枠組み「パリ協定」からの米国の離脱を
命じ、環境関連のプログラムと職員も縮小の
標的にしている。
モーニングスターのサステナブル投資調査責任者ホーテンス・ビオイ氏は今の米政権について、「気候変動対策に反対しており、その全てを消したいと考えている」と言及。多くの経営陣にとって気候変動関連の話題は、たとえ一部の投資家が聞きたくても避けなければならないとの見方を示す。
S&P500種構成銘柄の中でも、特に一般消費財や金融、エネルギーの各セクターで気候関連の話題の減り方が目立つ。 一般消費財・金融セクターの企業によるサステナビリティーへの言及は、トランプ氏の大統領返り咲きが決まった10ー12月期に、その前の期と比較して50%超減っている。
エール大学経営大学院でサステナビリティーを担当する上級講師、トッド・コート氏は、今の政治情勢に対応する企業は目立たないよう努めていると指摘。「連邦政府からの圧力があるため、今や気候変動は『話題にするべきか否か』が問題になる用語の一つだ」と語った。
もっとも同氏によれば、気候変動リスクに企業がどの程度さらされているかを投資家が把握したい状況は変わらない。
米政権がESG目標の達成を目指す企業を攻撃しているのに伴い、環境関連の公表をあえて控えるケースが増えている。一方で、経営コンサルティング会社カーニーが昨年実施した調査によると、90%余りの企業の財務責任者はグリーン投資を増やしたいと回答している。
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原題:
Climate Talk on S&P 500 Earnings Calls Drops by Three-Quarters(抜粋)





