中国のヘッジファンド、エボリューション・アセット・マネジメント(進化論資産管理)は、4月に発表された米国の新たな対中関税を受けて中国株が急落した局面で資産を買い増し。これにより今年に入っての運用成績がプラス約20%となった。運用開始から10年間の累計リターンはプラス1485%に達している。
創業者で最高経営責任者(CEO)の王一平氏は4月上旬、貿易戦争エスカレートへの投資家の不安が広がる中でも中国資産の押し目買いをすると宣言。その判断が奏功し、市場の急変動時に人間の判断とコンピューターアルゴリズムの融合がもたらす優位性を示す結果となった。
王氏はブルームバーグに宛てた文書で「データと論理を組み合わせた分析フレームワークに基づき、買い増しの判断を下した。確率的に見ても合理的な選択だった」と説明した。
2014年に設立されたエボリューションは、もともと裁量型ファンドとして出発したが、現在では約130億元(約2600億円)の資産の大きな部分をクオンツ戦略で運用している。混合戦略ファンドは全体の約4割を占める。
王氏はトランプ米大統領が貿易相手国に対する相互関税を発表した後4月4日に自身の微博(ウェイボ)アカウントで、「裁量型ファンドから少なくとも5億元を中国資産に投じる」と表明。米国資産には「一銭も」投じないと断言した。
4月7日に連休明けの中国市場が急落すると、王氏は本土の消費関連株や香港上場のインターネット株など中核的な中国資産を買い増すと発表。翌日には「すべてのポジションを埋めた」と明らかにした。
王氏はブルームバーグへの書面で「仮に中国と米国の貿易が本当に断絶したとしても、間違いなく中国のほうが耐久力は高い」として中国には製造能力があると指摘した。
データ会社の深圳牌牌網によると、エボリューションのマルチストラテジー1号ファンド(Multi-Strategy No.1)は今年5月23日までに19.6%上昇し、15年3月の設定以来のリターンは1485%に達した。これは24年4月末時点で過去10年間の中国ファンドで最上位の成績となっている。
原題:
China Hedge Fund Buying April Dip Extends Decade Gain to 1,485%(抜粋)





