高い人気を誇っていた新興国市場株の上場投資信託(ETF)から急速に資金が流出している。2年間にわたって資金を呼び込んだが、世界経済への懸念や貿易摩擦を背景に投資家が予想を見直している。
中国を除く新興国市場ETFで最大規模の「iシェアーズMSCIエマージング・マーケット(中国除く)ETF」(ティッカー:
EMXC)では先週、解約が記録的な水準に達した。2022年以降に月間で資金が流出したのは数回にとどまるが、今月は純流出となる方向だ。ブルームバーグの集計データによると、24カ月連続で資金が流入し、運用資産が8.45倍に急増していただけに、急激な変化だ。
中国の経済成長を巡る疑念や米国との地政学的緊張に伴い、中国株は低調なパフォーマンスが数年にわたって続いてきた。期待外れのリターンを受け、中国を除く新興国市場ETFのブームが到来し、新興国市場の投資家にインド株などの上昇を取り込む手段を提供した。
だが今では中国政府の新たな景気刺激策や、同国の人工知能(AI)開発への楽観論を受け、運用担当者は中国株に投資するETFに再び向かっている。
ディファイアンスETFsのシルビア・ジャブロンスキー最高経営責任者(CEO)は、地政学的な対立が続いているもののAI分野における中国の最近の動向は、「新興国市場の主要プレーヤーとして中国の優位性を再確認させるものだ」とし、「投資家がこのレベルの革新を軽視すれば、世界テクノロジー業界の劇的な変化を見逃すことになる」と分析した。
中国株は不安定な動きを見せてきた。昨年9月下旬の景気対策が追い風となり、中国株は3週間で約40%上昇したが、追加の政策支援がなかったことへの失望感から、昨年末にかけて失速した。DeepSeek(ディープシーク)のAIツール登場でテクノロジー分野における中国勢台頭への楽観論が広がり、株価は今年1月半ば以降、上昇に転じた。
原題:
Hottest Emerging ETF Sees Record Outflows as China Back in Favor(抜粋)







