石破茂首相は22日、アフリカの成長を今後も支援することで日本も恩恵を受ける「ウインウインの関係」をさらに発展させる方針を明確にした。
横浜市で開かれたアフリカ開発会議(TICAD)終了後、アンゴラのロウレンソ大統領との共同記者会見で語った。石破首相はアフリカについて「人口においても、資源においても、人材においても大変な潜在力を持ち、成長性がある」と指摘。インドや中東などと共に、アフリカの域内統合や産業発展に貢献する考えを示した。
米英などの主要国がアフリカへの支援を縮小する中、TICADは日本が同地域の開発を今後も後押しする姿勢を鮮明にさせた形となった。 米国のトランプ大統領は、米国際開発庁(USAID)をほぼ解体。英国も援助拠出を今後、1999年以来の最低水準に引き下げる方針だ。
アフリカ支援を巡っては中国が53カ国への
関税撤廃を表明するなど、影響力を強めている。記者会見では、中国の動きも念頭に日本の課題を問われたが、石破首相は「日本とアフリカが共にこれから先の未来を創っていくということであり、他国との比較を申し上げるつもりはない」と述べるにとどめた。
経済圏イニシアチブ
3日間の同会議期間中、石破首相は「インド洋・アフリカ経済圏イニシアティブ」を発表し、日本として地域の発展を支える考えを示していた。具体的にはアフリカ中部のザンビア、マラウイから東部に位置するモザンビークのナカラ港を経てインド洋につながる回廊の開発を支援していく姿勢も示した。
ザンビアは銅鉱石の産出国として知られる。石破首相も会見で、「鉱物資源の供給強化につながるナカラ回廊の物流促進が極めて重要だ」と指摘した。
立命館大学の白戸圭一教授は同構想について政府として打ち出すことには「大きな意義がある」としたものの、日本企業によるアフリカ進出が思惑通りに進むかは「簡単なことではない」と指摘した。理由としてトランプ関税で世界経済の不確実性が高まる中、困難も多いビジネスに敢えて踏み出すかは不透明との見方を示した。
TICADの期間中、政府は日本とアフリカ開発銀行が協調して実施している枠組み「アフリカの民間セクター開発のための共同イニシアティブ」で、26年からの3年間で最大55億ドルの資金協力を行う計画も発表している。23年から25年は最大50億ドルとしていた。21日の官民ビジネス対話では300件以上の協力文書が披露された。
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