今夏にかけて米経済の減速と物価上昇とが重なれば、S&P500種株価指数の上昇局面が脅かされる可能性が高いと、JPモルガン・チェースのストラテジストが警告した。
チーフストラテジストのミスラフ・マテイカ氏率いるチームはリポートで「最近の反発の後、次に訪れるのは軟調な局面であり、スタグフレーション的な展開になる可能性がある」と指摘した。
ストラテジストらは、スタグフレーション(景気停滞下でのインフレ)への懸念や、米国と主要貿易相手国との通商交渉の不透明感が今後数カ月にわたって株価上昇の足かせになるとみている。
また、「現在の関税状況は年初時点の想定よりも悪化している」との見方を示した。
S&P500種株価指数は5月に2023年以来の好パフォーマンスとなったが、世界的な通商摩擦と米国の膨張する財政赤字への懸念が投資家心理を再び冷やしている。
年初来のS&P500種の上昇率はわずか0.5%にとどまり、欧州やアジア株のパフォーマンスを下回っている。
JPモルガンのストラテジストは引き続き、米国株以外を選好するスタンスを取っている。米株のバリュエーションは割高だと考えている。
新興国市場や中国のハイテク株にも強気の姿勢を示している。
一方、デービッド・コスティン氏率いるゴールドマン・サックス・グループのストラテジストチームは、S&P500種はフェアバリュー(適正水準)付近で推移しており、今後12カ月間は現在のバリュエーションがおおむね維持されるだろうとの見方を示している。
原題:
JPMorgan’s Matejka Warns US Stock Rally at Risk From Stagflation(抜粋)





