英国政府は6月に予想以上の借り入れを行った。リーブス財務相が財政強化のため増税に踏み切るとの臆測を強めそうだ。
英政府統計局(ONS)が22日発表した6月の政府借入額は207億ポンド(約4兆1200億円)に上った。ブルームバーグが調査したエコノミスト予想の175億ポンドを大きく上回り、前年同月からは66億ポンド増加した。利払い費用の増加が借入額を押し上げた。
財政年度の最初の3カ月間における借入額は578億ポンドとなり、前年同期比では約75億ポンドの増加。予算責任局(OBR)が3月に示した予測と比べると、4月と5月の借入額は数十億ポンド少なかったが、6月で予測の数字に追い付いた格好になる。
リーブス英財務相
Photographer:Jonatham Brady/Gettty Images 高水準の借り入れで、リーブス財務相は秋季予算案で財政不足を埋める必要に迫られている。労働党政権が最近、数十億ポンドに上る支出削減措置を
撤回したため同財務相の財政計画には狂いが生じており、公式の経済成長予測が下方修正されるとの不安もある。こうした背景から、増税は避けられないと警告するエコノミストは多い。
リーブス氏は先進国の政府債務水準について過敏に反応する債券市場と、社会福祉支出改革を最近頓挫させた非主流派与党議員の間で板挟みに遭っている。同氏は2020年代の終わりまでに政府の日常的な支出を税収で賄うとの約束を含め、自身で設定した財政規則を堅持する姿勢を維持している。
ONSの発表を受けて、英国債はドイツ債や米国債よりも大きく下げ、英10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して4.63%に達した。
6月は国債の利払い費が164億ポンドと過去3番目に高く、借り入れを大きく膨らませた。これは前年同月に比べて84億ポンドの増加。4月に小売物価指数(RPI)上昇率が加速し、国債残高の4分の1を占める物価連動債の利払いがかさんだことが響いた。だが、5月のRPI上昇率はわずかだったため、7月に同様の事態が繰り返されることはない見通しだ。
キャピタル・エコノミクスの英国担当エコノミスト、アレックス・カー氏は「財務相にとって、状況は恐らく悪化するだろう」と指摘。「秋季予算で、リーブス氏は150億-250億ポンドの調達が必要になると思われる。この大半を増税で賄うことになるだろう」と述べた。
英国の純債務は6月で2兆9000億ポンドと国内総生産(GDP)比96.3%に達し、1960年代初め以来の高水準付近となった。財務相が財政規則で使用する公的財政の指標「公的セクター純金融負債」は2兆5000億ポンドで、GDP比83.8%だった。
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原題:
UK Borrows Billions More Than Expected as Debt Costs Surge (2)(抜粋)






