オーストラリア準備銀行(中央銀行)による大幅な金融緩和期待が市場で後退している。米国と中国が相互の関税率を一定期間引き下げることで
合意した影響が波及した。
短期金融市場に現時点で織り込まれている年内の利下げ回数は、20日の政策決定を含め3回にとどまる。わずか4週間前には少なくとも5回の利下げ、さらに6回目も十分あり得ると市場で見込まれていた。当時はトランプ米大統領が対中関税を課し、世界経済が大混乱に陥る恐れがあった。
その場合、政策金利であるオフィシャル・キャッシュレートは現在の4.1%から3%未満に引き下げられる見通しだった。トランプ氏が豪州に課した上乗せ関税が10%だったにもかかわらずだ。
豪製品に対する中国需要が落ち込んだり、世界的なリセッション(景気後退)が起きたりすれば、豪中銀は大幅な利下げを余儀なくされるとの見方があった。
だが関税に関する米中合意を受け、豪中銀の利下げを巡る市場予想は急速に後退。3年債利回りは13日早くの時点で、4月3日以来の高水準を記録した。
豪州の資産運用大手IFMインベスターズのチーフエコノミスト、アレックス・ジョイナー氏は「世界的な景気減速のリスクがさらに低下し、特に中国の一部で景気が低迷しても豪州により直接的な打撃を与えるリスクが後退するため、豪州にとってプラスだ」と指摘。「これにより豪中銀は国内経済に集中できる。現時点で喫緊の課題はない」とした。
豪中銀のブロック総裁はトランプ政権の相次ぐ関税発表に慎重な対応を取ってきたが、利下げ幅に関する予想後退はこれにお墨付きを与えるものだ。豪政策当局は最近、不確実性の高まりを理由にフォワードガイダンスの提供を控えている。
原題:
Traders Slash RBA Easing Bets as US-China De-Escalate on Tariffs(抜粋)





