欧州中央銀行(ECB)は12日に発表した賃金追跡調査で、2025年の賃金上昇率が引き続き大幅に減速する見通しを示した。さらなるインフレの後退を裏付け、追加利下げにつながる可能性がある。
ECBは、今年10-12月期(第4四半期)の給与が前年比1.5%上昇すると予測している。1月発表の予測から変更はなく、ピークだった前年同期の5.3%からは大幅に減少している。
ECBは、「25年の賃金見通し指数の急激な下降傾向は、24年に支払われた大型の一時金が25年にはなくなることによる機械的な影響と、24年に一部の業界で賃上げが前倒しされた反動を反映している」としている。
ECB Wage Tracker Signals Sharp Slowdown in 2025
Source: ECB
インフレが沈静化し、経済が低迷する中、ECBは今月、6月以来6度目となる利下げを実施した。ただ、さらなる引き下げの継続を示唆する一方で、緩和局面は間もなく終了する可能性も示唆した。
欧州諸国が防衛費の大幅な増加計画を明らかにし、ドイツでも次期首相候補がインフラへの大規模投資案を発表したことを受け、市場では年内の追加利下げの見通しが後退している。短期金融市場は、現在2.5%のECBの準備預金金利が、さらに0.25ポイント引き下げられる可能性を必ずしも織り込んではいない。
PGIMフィクスト・インカムの欧州チーフエコノミスト、キャサリン・ナイス氏は「ユーロ圏では、賃金と物価のスパイラルは見られなかった。賃金上昇は大幅に鈍化している。これは、サービスインフレ率も間もなく大幅に低下するとの期待を裏付けている」と指摘した。
原題:
ECB’s Wage Tracker Indicates Steep Slowdown Likely This Year (1)(抜粋)






