ＯＰＥＣプラス、10月の増産で原則合意ー価格よりも市場シェアを優先

石油輸出国機構（ＯＰＥＣ）と非加盟産油国で構成するＯＰＥＣプラスは、10月も増産することで原則合意した。
サウジアラビアとロシアが主導するＯＰＥＣプラスは、前回の予想外の減産解除を終えたばかりだ。
　今回の増産は、ＯＰＥＣプラス諸国やその他の地域からの供給増加に加え、トランプ米大統領による貿易戦争が需要を圧迫し、原油市場を驚かせた。
しかし市場はＯＰＥＣプラスの戦略転換でも意外なほどの耐性を示しており、サウジなどはさらなる供給増に自信を深めている。
関連記事：サウジアラビア、ＯＰＥＣプラスが毎月約13万7000バレルずつ、減産を解除するなら、2年前に供給が停止された日量166万バレルの全量が今後1年以内に巻き戻されることになる。
　この動きは、特に増産の能力がなく、高価格に依存している参加国には一層の圧力となる。
　長期的に見れば、この決定は予期せぬ供給ショックに備えるための遊休生産能力という安全網を侵食することにもなる。