米国のマネー・マーケット・ファンド(MMF)に資金が押し寄せ、業界の総資産は6兆4700億ドル(約962兆円)と過去最高を更新した。投資家が米利下げに直面し、高い利回りを求めていることが背景。
米投資信託協会(ICI)のデータによると、9日までの1週間に約110億ドルの純流入があった。利下げペースの見通しが市場で議論される中、今年の流入額は5000億ドルを超えた。
Record Sum of Cash Sits in Money-Market Funds
Total money-market fund assets are at a record $6.47 trillion
Source: Investment Company Institute
Note: Data as of Oct. 9, 2024
JPモルガン・チェースによると、9月に米国で0.5ポイント利下げがあった後も、MMFは銀行預金などに比べて高い利回りを提供していることで、新たな資金を呼び込んできた。
またMMFは銀行に比べ米利下げの影響を反映するまでに時間がかかることが多い。さらに、企業の財務担当者などはこうした局面で、利回り確保に向け手元資金運用を自ら手掛けるのではなく、外部委託することを好む傾向がある。
JPモルガンのストラテジスト、テレサ・ホー、パンカジ・ヴォーラ両氏は今週まとめた顧客向けリポートで「通常、米当局が金融緩和サイクルをさらに進め、米国債イールドカーブが正常化して安定するまで、MMFからの資金流出は起きない」と指摘した。
両氏によれば、通常は資金流出が始まるまで約3カ月を要するが、今回は資金がさらに長くとどまる可能性がある。3カ月物の米財務省短期証券(TB)と米2年国債の利回り曲線はなお約68ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の逆イールドにある。
9日終了週にMMFに流入した資金は個人投資家からのものが多く、約80億ドルに上った。一方、機関投資家は約31億9000万ドルだった。
原題:
A Record $6.47 Trillion Is Piling Up in US Money-Market Funds(抜粋)





