日本銀行が9日に開いた1月の支店長会議では、人手不足の下で2025年度も賃上げの継続が必要との認識が広がっていることが多く報告された。会議での報告をまとめた「各地域から見た景気の現状」を公表した。
追加利上げの重要な判断材料となる25年度の賃金設定について、「全体としては構造的な人手不足の下、最低賃金の引き上げもあって、継続的な賃上げが必要との認識が幅広い業種・規模の企業に浸透してきているとの報告が多かった」としている。既に賃上げ率の具体的な検討を進めている企業の声も聞かれたという。
一方、現時点では競合他社の動向を見極めており、賃上げ率を固めていないとの企業の声や、中小企業を中心に収益面の厳しさから慎重な姿勢を示す声も引き続き報告された。
植田和男総裁は、賃金と物価の好循環の強まりを確認する上で春闘などの賃上げ動向を重視する姿勢を示しており、中小を含む全国の企業情報が収集できる支店長会議での報告が注目を集めていた。1月23、24日に金融政策決定会合を控える中、今回の報告からは人手不足の下で企業の賃上げ自体の必要性が確認された一方、賃上げ率についてはなお見極めが必要な情勢と言えそうだ。
今年の春闘を巡っては、団体の連合が5%以上を要求するなど、深刻さを増す人手不足と高水準の企業収益を背景に、昨年に続く高めの賃上げの実現が期待されている。
さくらリポート
会議に合わせて公表した地域経済報告(さくらリポート)では、全9地域のうち東北と北陸の2地域で景気の総括判断を上方修正した。7地域は据え置いた。
各地域の総括判断では、一部に弱めの動きも見られるが、全ての地域で景気は「緩やかに回復」、「持ち直し」、「緩やかに持ち直し」としている。
景気総括判断の前回との比較
引き上げ:東北、北陸
据え置き:北海道、関東甲信越、東海、近畿中国、四国、九州・沖縄
関連記事
昨年11月の基本給、32年ぶりの高い伸び-日銀追加利上げの支えに
経済・物価改善続けば利上げ、米新政権・春闘を注視-植田日銀総裁
年初からヤマ場迎える日銀正常化路線、鍵握る米新政権・春闘・円安
日銀利上げは3月の可能性大きい、不確実性高く春闘の確認必要-桜井氏
(詳細や円相場の動きを追加して更新しました)
[/MARKOVE]





