UBSグループは、2025年の日本の株式資本市場は企業間の株式持ち合いの解消やプライベートエクイティ(PE、未公開株)ファンドによる投資回収を狙った新規株式公開(IPO)需要を背景に、活況が続くとみている。
UBSグループ本社(スイス・チューリッヒ)
Source: Pascal Mora / Bloomberg UBS証券の大浜順グローバル・キャピタル・マーケッツ部長(57)はブルームバーグのインタビューで、コーポレートガバナンス(企業統治)への関心が高まっていることで政策保有株の売却が活発になり、金利が上昇する環境下で利払い費が少ない転換社債型新株予約権付き社債(CB)の発行が増えると予想した。
さらに大浜氏は、ファンドによるIPOは出口戦略の観点から「有力な選択肢」だとし、「増えこそすれ、減ることはない」と読む。政策保有株を売却する動きが続き、ロングオンリーの海外投資家を中心に「十分旺盛な需要がある」とも述べた。
ブルームバーグの集計では、24年の株式関連の発行や売り出し総額は6兆200億円と過去18年で最大となった。日経平均株価が初の4万円台に乗せた中、
ホンダの主要株主による売却や
東京地下鉄(東京メトロ)のIPOなど大型案件が相次いだ。
一方、米国の
トランプ大統領の政策や日本銀行の金利政策など不確定要素は株式資本市場の案件減少につながる可能性がある。大浜氏はボラティリティーの高い市場になることが予想され、投資家は「今年はいろいろなことが起こり得るだろうと身構えている」と言う。
UBS以外にも、大和証券では小規模案件の時価総額水準が切り上がり、日本のIPO市場の勢いは衰えないとの見方を示す。2月以降は、
ENEOSホールディングスが保有するJX金属の大型IPOが見込まれている。
UBSは日本の資本市場業務を強化するため、昨年6月にゴールドマン・サックス証券で29年間にわたり投資銀行業務を担った大浜氏をマネジングディレクターに採用した。
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