東京市場に昨年新規株式公開(IPO)した大型の上位5銘柄は、上場時に株式の割り当てを受けた投資家に大きな恩恵を与えている一方、上場後に購入した投資家に対して明暗を分けた。
2024年最大のIPOとなった東京地下鉄(
東京メトロ)の今月29日の株価終値は、公開価格と比べて46%高の水準。同様に昨年3月に上場したディスカウントストア運営の
トライアルホールディングスの株価は57%上昇、
キオクシアホールディングスは18%高となっている。
半面、上場後の東証株価指数(TOPIX)との対比では明暗が分かれている。初値から29日終値までの騰落率では、キオクシアやトライアルが相場全体を大きく上回った一方、東京メトロはTOPIXの上昇率をやや上回る程度。単発バイトを仲介する
タイミーは20%安、
リガク・ホールディングスは終値ベースで公開価格を上回ることなく26%下落となった。
国内の主要大型IPO銘柄は概ね公開価格を上回って推移
Source: Bloomberg
Note: 29日の終値を基にした騰落率、24年の吸収金額上位5社
IPOの初値は公開価格を上回るケースが多いものの、その後の株価が伸び悩んでいることは、今後のIPO銘柄への投資を慎重にさせる可能性もある。今年は時価総額7000億-1兆円を想定する
JX金属や米投資会社カーライル・グループが出資するオリオンビールの上場などが見込まれている。
IPO銘柄の株価動向について、アイザワ証券投資顧問部の三井郁男ファンドマネジャーは、企業の成長性が鍵になると指摘。ベンチャーキャピタルなど株式売却による利益確保を目的とした投資家が多ければ需給面での懸念が上値を抑えやすいとして、株主構成についても確認したいと述べた。
一方、これまで低迷していた東証グロース市場250指数が今年好調なスタートを切っていることはIPO市場には追い風との見方もある。Fundnoteの川合直也最高投資責任者(CIO)は、グロース市場の地合いは悪くなく、初値水準が切り上がりやすい環境にあるとして「IPOを買う投資家も増えるだろう」と述べた。
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