サマーズ元米財務長官は、米国債保有の縮小ペースを著しく落とす連邦公開市場委員会(FOMC)の決定について、長期連邦債への市場の需要に対する憂慮すべきシグナルとの認識を示した。
サマーズ氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「警戒すべき動きとして注目しなければならない」と述べ、「市場が長期債を吸収する能力は限られる」という政策担当者の判断をうかがわせると発言した。
FOMCは18、19日に開いた会合で、米国債のランオフ(償還に伴う保有証券減少)ペースの上限を従来の月250億ドル(約3兆7000億円)から50億ドルに落とすことを決めた。
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ハーバード大学教授で、ブルームバーグテレビジョンの有給コントリビューターでもあるサマーズ氏は、米国の長期国債利回りが低下したにもかかわらず、量的引き締め(QT)減速が決定された事実に特に言及した。1月半ば時点で4.81%だった10年国債利回りは、今は4.23%前後で推移している。
サマーズ元米財務長官は、米国債保有の縮小ペースを落とすFOMCの決定についてコメントした
Source: Bloomberg トランプ政権は米財政赤字の大幅圧縮を目標に掲げるが、優先的に取り組む連邦支出削減や関税引き上げの効果を多くのエコノミストは疑問視している。財政赤字は現時点で国内総生産(GDP)比6%を上回っており、戦時や経済・金融危機を除けば前例のない水準だ。
サマーズ氏は「国債を発行するには、国債の満期構造を短くする必要があると思う」と指摘し、2022年9月の英国と似た状況を連邦準備制度は懸念しているかもしれないと示唆した。
英国では22年に財源を確保しないまま大型減税案などを発表したトラス保守党政権が財政不安を引き起こし、英国債とポンド相場が急落する危機を招いた。イングランド銀行(英中央銀行)も債券市場のメルトダウン回避のため介入を余儀なくされた。
「英国で起きた種類の出来事、トラスリスクが発生する危険の抑制を意図した連邦準備制度の政策といえる。財政政策について耳にすることはほぼ全て、改善どころか悪化しつつある状況を示しており、そうした現実が今回の動きに反映されている」と同氏と語った。
原題:
Summers Says QT Slowdown Is ‘Alarming’ Signal on Debt Fragility(抜粋)
(米財政赤字の現状を追加して更新します)





