【コラム】トヨタのかじ取り、「章男」流復活を歓迎-リーディー
記事を要約すると以下のとおり。
トヨタ自動車の創業家に生まれ、最高経営責任者(CEO)を経て2023年に会長に就任した豊田章男氏は、ビジネスの表舞台に立つよりもハンドルを握る方を好む人物として知られている。投資家や官民の関係者は長年、豊田織のような親子上場の解消を求めてきた。しかし、多くの人々は今回の買収について、章男氏の出資は10億円に過ぎない。豊田織は章男氏がどの程度の影響力を行使するかは不透明だ。 米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は昨年、「豊田章男氏は14年間トヨタを率いた。」 議決権行使助言会社のグラス・ルイスとインスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)は、ガバナンス上の懸念と安全性試験における不正疑惑を理由に、取締役になれないと述べていた。 だが、助言会社の反対は筋が通っていない。 章男氏再任に反対する根拠となった安全性に関する「スキャンダル」は、実質的には何の問題もなかった。 ドイツで起きたフォルクスワーゲン(VW)経営陣主導のディーゼル車不正とは全く違う。米当局によるテスラの自動運転機能に対する調査とも対照的だ。 例えば、カプコンでは創業者の長男、辻本春弘氏が07年に社長に就任して以降、株価は12倍になった。章男氏は脱炭素化の取り組みを軽視しているとして、環境保護団体グリーンピースなどから標的にされがちだった。多数派の圧力に屈しなかった結果、より強固な立場を築いた。日産自動車のカルロス・ゴーン元会長のように、問題発覚前後を問わず賛辞を浴びるようなこともなかった。この件もまた、誇張され過ぎたきらいがある。(リーディー・ガロウド氏はブルームバーグ・オピニオンのコラムニストで、日本と韓国、北朝鮮を担当しています。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 【コラム】トヨタのかじ取り、「章男」流復活を歓迎-リーディー