欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル理事は、利下げサイクルは間もなく終了するだろうと述べ、物価と経済がいずれも想定通りの軌道にあるとの認識を示した。
シュナーベル氏は12日ブリュッセルでの講演で「この金融政策サイクルは終盤を迎えている。中期的なインフレ率は目標水準付近で安定しつつある」と語った。基調的なインフレ率は2026年、27年ともに1.9%が見込まれるとし「まさに目標通りの水準だ」と述べた。
通商摩擦があるものの、成長見通しは「おおむね安定している」とも述べた。ECBの金融政策は「調達環境に円滑に浸透しており、環境はもはや景気抑制的ではない」と指摘した。
ラガルド総裁も先週の政策決定後の記者会見で、利下げサイクルは「終わりに差し掛かっている」と述べていた。
総裁は12日、中国国営の中国中央テレビ(CCTV)とのインタビューで、「われわれは想定通りの水準で物価を安定させ、インフレ率は中期目標である2%のレンジ内に収まっている。将来のショックにも耐え得る良好なポジションにある」と強調した。
ECBの最新予測によると、総合インフレ率は26年に一時的に1.6%まで低下した後、27年には2%に回復する見通し。
シュナーベル氏は、インフレ率が一時的に目標を下回ることについて「それほど懸念していない」と述べた。近く反転するとの見通しを示すとともに、今のところインフレ期待が下方向に大きくそれるリスクもないと指摘した。
インフレ率の一時的な鈍化要因としてエネルギー価格と為替レートが挙げられるが、これらはいずれも「非常に変動性が高く、どちらの方向にも比較的速く動き得る」と説明した。
米国の関税政策については、需要面だけでなく供給面にも影響を与える場合「インフレ抑制要因というより、むしろインフレ要因になる可能性がある」と分析した。
成長についてシュナーベル氏は、回復の主なけん引役として個人消費を挙げたほか、製造業や建設業も持ち直していると述べた。関税措置により外需が弱まっているものの「財政政策が弱さを打ち消している」と指摘。ドイツの防衛・インフラ分野を中心に公共支出が拡大するとの見通しに触れた。
原題:
ECB’s Schnabel Says Rate-Cut Campaign Is Coming to an End (1)(抜粋)





