トランプ氏、新たな切り口でFRB批判-議長解任リスク過小評価懸念
記事を要約すると以下のとおり。
トランプ米大統領が側近らと共に、連邦準備制度理事会(FRB)本部の高額な改修工事をパウエルFRB議長を非難する新たな切り口として利用している。 パウエル氏を中心とする連邦公開市場委員会(FOMC)は今年に入り利下げの求めに応じておらず、トランプ氏は明確にしている。パウエル氏は議長の任期満了を迎えた後、理事会を離れるかどうかについての質問に対し、回答を避けている。 コロンビア大学で連邦準備制度を研究しているキャスリン・ジャッジ教授は、「建物改修に過剰かつ不適切な支出が行われているという見方は、FRBが一般市民の現実から乖離(かいり)しているという否定的な固定観念を助長しかねないと指摘。」パウエル氏(6月25日)Photographer:AlDrago/Bloomberg ドイツ銀行で外国為替戦略グローバル責任者を務めるジョージ・サラベロス氏は顧客向けリポートで、パウエル氏解任の可能性は過小評価されている重大なリスクであり、ドルや米国債の売りを引き起しかねないと警告した。 サラベロス氏は「こうした事態が起きれば、投資家はFRBの独立性への明白な挑戦と受け止めるだろう」とし、FRBが世界のドル金融システムの中枢にあることを踏まえれば、その直後の24時間でドルの貿易加重指数が少なくとも3-4%下落し、米国債には「持続的」なリスクプレミアムが織り込まれ、他の中銀との通貨スワップ協定が政治利用されるのではないかという不安が投資家の間で高まる恐れもあるとしている。理事職 FRBは、本部の歴史的建造物2棟の改修について、業務を集約することで将来的なコスト削減につながるとしている。23年時点では19億ドルだった。 ソーシャルメディアに投稿された書簡は、「FRBの財政状況を是正する代わりに、ワシントン本部を華美に改装する道を突き進んでいると主張し、パウエル氏が6月25日の上院公聴会でプロジェクトの詳細について虚偽の証言を行ったとし、議会に調査を求めている。」さらに、パウエル氏に対し、利下げをもっと早く、もっと大幅に行うよう強く求め、さらには早期退任まで迫ってきた経緯を踏まえると、今回のケースでは文脈が重要だと強調。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース トランプ氏、新たな切り口でFRB批判-議長解任リスク過小評価懸念





