インドネシアのプラボウォ大統領はムルヤニ財務相を解任した。政府に対する全国的な抗議活動が広がった後の決定で、同国経済の混乱が深まる可能性もある。
大統領は8日の記者会見で、預金保険公社会長のプルバヤ・ユディ・サデワ氏が新たな財務相に就任すると発表。サデワ氏は即日就任した。
正式な発表前から大統領が財務相を交代させるとの臆測が広がり、インドネシア市場で代表的な株価指数ジャカルタ総合指数は同日、一時の上げから下げに転じ、1.3%安で引けた。エリート層の特権に対する最近の全国的な抗議行動の中でムルヤニ氏の自宅は略奪の被害に遭ったが、同氏は外国人投資家の間で広く尊敬されている。
関連記事:
インドネシアのムルヤニ財務相、辞任せず-政権の要続投を投資家歓迎
ロンドンを拠点とするペッパーストーン・リサーチの調査担当シニアストラテジスト、マイケル・ブラウン氏は「今後の財政見通しに対し、外国人投資家の間で不安が広がるだろう。資本逃避のリスクは今や間違いなくある」と指摘。「財務相交代の一報を受けてインドネシア・ルピアNDF(ノンデリバラブル・フォワード)は既に軟調な取引となっているが、それが続くだろう」と述べた。
ムルヤニ氏更迭が確認されると、インドネシア・ルピア1カ月物NDFは下げを拡大し、0.7%安の1ドル=1万6436ルピアとなった。一時は0.6%上げていた。
ムルヤニ氏
Photographer: Dimas Ardian/Bloomberg ムルヤニ氏は過去20年のうち14年近くにわたってインドネシアの財務相を務め、同国の信用格付けが投資適格級に引き上げられたのはムルヤニ氏の功績が大きいと見なされている。世界銀行の幹部だった2005年に当時のユドヨノ大統領によって財務相に抜てきされて以降、16年にはジョコ大統領、昨年秋にはプラボウォ大統領がそれぞれ財務相に起用し、インドネシア財政の信認の象徴となっていた。
原題:
Prabowo Ousts Finance Chief Indrawati, Risking Indonesia Turmoil(抜粋)
(情報を加えて更新します)





