自民党総裁選は後半戦に入り、石破茂政権の路線継承の是非を争点化する動きが表面化した。首相と距離を置く旧安倍派議員が相次いで高市早苗前経済安全保障担当相への支持を表明。高市氏も日米関税合意の再交渉に言及した。
「解党的出直しを訴えながら石破政権の政策を継承するというのは違和感を覚えます」。旧安倍派の萩生田光一元政調会長は26日、自身のブログで高市氏支援を表明した。地元の党総支部でも高市氏推薦を決めたと明記した。萩生田氏に先立ち、柴山昌彦元文部科学相も高市氏支持を明らかにしていた。
こうした中、高市氏は28日、フジテレビの番組で日米関税合意に盛り込まれた5500億ドル(約80兆円)の対米投資で⽇本の国益を損なう⾮常に不平等な部分が出てきた場合、「しっかり物を申していかなければいけない。再交渉の可能性もある」と指摘した。
関税合意は石破首相が新総裁に継承を求めた政策の一つ。高市氏は防災庁設置などは継承する方針を示していたが、同合意の見直しを示唆する発言で閣内にいる小泉進次郎農相、林芳正官房長官との違いが鮮明になった。小泉、林両氏は石破政権の成果を基本的に引き継ぐ姿勢だ。
これに対し、石破首相に近い岩屋毅外相はfacebookで林氏支持を表明した。理由として「石破政権の方向性を引き継ぎ、発展させる姿勢」などを挙げた。林氏の陣営には中谷元・防衛相も推薦人として参加している。
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決選投票の公算
総裁選(10月4日投開票)は国会議員票、党員票それぞれ295票の計590票を争う。昨年のように1回目の投票で過半数を得る候補がいなければ上位2人による決選投票で決める。3氏と小林鷹之元経済安保相、茂木敏充前幹事長の計5人が立候補した。報道各社の調査では小泉、高市両氏を軸に林氏らが追う構図となっている。
共同通信が27、28両日に実施した調査で新総裁に誰がふさわしいかとの問いに、総裁選に投票資格のあるとされる人は高市氏との回答が34.4%と最多で、小泉氏が30.5%、林氏が13.4%だった。読売新聞の同期間の調査では党員・党友と答えた人の支持動向は小泉氏41%、高市氏28%、林氏13%だった。
一方、国会議員について共同通信は、小泉氏が80人強、林氏が60人程度、高市氏が40人程度の支持を集めていると報道。産経新聞は27日の電子版で、小泉氏が議員票全体の約3割、林氏は2割弱、高市氏は1割強と分析した上で、情勢はなお流動的としている。
前回に続き、上位2人による決選投票となる公算が大きくなっていると共同通信は指摘している。決選投票は国会議員票295票、地方票47票で行われる。
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