米国時間10日早朝の時間外取引で、肥満症治療薬を開発する新興企業
メツェラの株価が急落。同社を巡る買収合戦から、デンマークの製薬大手
ノボノルディスクが撤退したことが響いている。
メツェラの株価は一時16%安の70.12ドル。1月の新規株式公開(IPO)から7日終値までで、同社の株価は4倍以上になっていた。
メツェラ買収を巡っては、効果が証明されていない資産に対して過剰な金額が提示されているとの懸念が生じていた。ファイザーによる買収に合意していたメツェラに対し、ノボは一方的に買収を提案し、さらに買収提示額を引き上げたが、ファイザーがノボと同等の条件に買収案を引き上げた後、ノボは8日に撤退を決定した。
メツェラはまた、ノボが提示した買収案には規制上の問題が生じる可能性があるとして米連邦取引委員会(FTC)の通知を受けたことも明らかにした。
ファイザーはメツェラに1株当たり65.60ドルを現金で支払うほか、一定の基準を達成することを条件に最大で同20.65ドルを追加的に支払うことに合意した。ファイザーの株価は10日早朝の時間外取引で一時1%上昇した。
関連記事:
ファイザー、肥満症治療薬のメツェラを買収へ-100億ドルの取引 (1)
事情に詳しい関係者によると、ノボは引き続き肥満症や糖尿病、およびその併存疾患の分野で好機を探っていく方針。同社はメツェラを既存事業の補完として捉えており、企業を変革するような大型買収になるとは考えていなかったという。
BMOキャピタル・マーケッツのアナリスト、エヴァン・シーガーマン氏は、ノボは売り上げが鈍化しているとは言え、買収資金として約530億ドル(約8兆1700億円)の余力があると9日夜のリポートで指摘。短期的にノボの投資家は、同社のアルツハイマー治療候補薬の臨床試験結果や新役員が選出される14日の株主総会、肥満治療薬「ウゴービ」の錠剤版発売に注目することになるだろうとの見方を示した。
10日のコペンハーゲン市場でノボの株価は3.8%高まで上昇。一方で、年初来では52%下落している。
原題:
Metsera Tumbles After Novo Pulls Out of Bidding War With Pfizer(抜粋)
— 取材協力 Subrat Patnaik






