ノルウェーのストルテンベルグ財務相は、世界最大の政府系ファンド(SWF)、ノルウェー政府年金基金に適用されている倫理規定の運用を一時停止したと明らかにした。11日のインタビューで語った。同基金の
キャタピラー株の売却が、テクノロジー株など最大2300億ドル(約35兆4800億円)相当の保有資産の「投げ売り」につながるとの懸念が高まっていた。
ノルウェーのストルテンベルグ財務相
Photographer: Carina Johansen/Bloomberg 2.1兆ドル規模のノルウェー政府年金基金では8月、倫理委員会がキャタピラーの株式売却を推し進めた。キャタピラーのブルドーザーが、パレスチナ自治区ガザの戦争で使用されているためだ。倫理規定により、基金はテック関連など最も収益性の高い他の株式についても、売却を指示される可能性があった。
ウクライナとガザでの戦争、トランプ米政権による気候変動対策や多様性への攻撃は、いわゆる倫理的な投資アプローチを一部で覆しつつある。基金の倫理委員会の活動を一時停止するというノルウェーの決定は、同委員会の約20年間の歴史でも初めてだ。
ストルテンベルグ氏は「キャタピラーへの決定と、倫理委員会がテクノロジー企業への調査を開始したと発表したことを考慮すると、現行のガイドラインでは、世界最大級の企業からノルウェーは投資を撤退せざるを得なくなるリスクがあると判断した」と語った。
同氏は、新たな地政学的状況では紛争が頻発しており、現行規則では対応が追いつかないため、規則の再構築も必要だとも述べた。規則見直しには、1年を要する見込みだ。
ノルウェー政府年金基金によるキャタピラー株の売却は、同社がイスラエルにブルドーザーを供給し、それが後にガザで使用されたことを理由としたもので、米国の怒りを買った。共和党の主要議員たちはトランプ政権に対し、米国が同基金の幹部へのビザ発給制限や、ノルウェーに対する懲罰的関税を要求していた。
原題:
Norway Averted $230 Billion Tech Sale With Oil Fund Ethics Pause(抜粋)
— 取材協力 Tom Hall and Brian Wingfield





