【コラム】孫正義氏が市場に波紋、「クジラ」復活は歓迎されず－レン

ソフトバンクグループの孫正義氏が率いる世界最大のベンチャーキャピタル（VC）ファンドが、再び市場に波紋を広げている。
今年1－3月期には人工知能（AI）半導体で世界をリードするエヌビディアの株式を積極的に買い増していた。
孫氏はウォーレン・バフェット氏ではない。
この動きは市場のボラティリティーを高め、「ナスダックのクジラとやゆされるきっかけとなった。」
ソフトバンクGは対話型AI「ChatGPT」を手がける米OpenAIへの出資比率を確保するため奔走している。
　資金確保のため、ソフトバンクGは今年、純額300億ドルのファイナンスを確保しており、ちょうどOpenAI出資額に相当する。
 　この取引を完了させなければ、ソフトバンクGの収益維持は難しい。
  OpenAI株の公正価値を引き上げたのは、同社が最近完了した従業員保有株の売り出しだ。
ただし、こうした未実現利益の半分以上はフォワード契約によるもので、年内に追加出資を完了できなければ取り消される可能性がある。
主な要因は、エヌビディアなどに中央演算処理装置（CPU）アーキテクチャーを提供するアームを傘下に持つことに加え、OpenAI株の評価益を背景にした好業績だ。
　膨大なポートフォリオの再編を進める過程で、極端なボラティリティーを引き起こしているとの不満が広がった。
残念ながら、ナスダックのクジラが再び戻ってきた。