米国の商業用不動産の買い手と売り手は、低迷を続けてきた市場が底を打ったと見方を強めている。
2022年のピーク時から19%値下がりした商業用不動産市場は活気を取り戻しつつある。
マーベリック・リアルエステート・パートナーズの共同創業者デービッド・アビラム氏は「2025年には間違いなく活発な動きが増えるだろう。」
ニューヨーク市では、10階建てオフィスビルが2018年の取引時から67%も低い金額で売買された。
MSCIによれば、同期間の取引額は前年同期比5%減の2038億ドルだった。
老朽化した都市部のオフィスビルなどはリモート勤務の普及で需要が大きく落ち込み、特に大きな打撃を受けた。
不動産融資を手掛けるパークビュー・ファイナンシャルは最近、ニューヨーク、ニュージャージー、コネティカット各州のアパートおよびオフィスに関連する総額約3億ドルのローンを売りに出した。
フロリダの倉庫ポートフォリオを取得するために1億2000万ドルを調達しようとしている投資家に対し、大手銀行や保険会社からは10件を超える融資提供の申し出しかなかったという。
誰もが興奮しているようで、われわれはこれを新たな流動性サイクルの始まりと呼んでいると同氏は語った。
投資家は今後の金利動向について、以前よりは明確な見通しを持つことができるようになった。
その上で、資産の種類によって結果は異なる可能性が高いとし、「この危機を完全に乗り切るにはまだ長い道のりが残っていると述べた。」