8日の日本市場では、円が対ドルで下落している。石破茂首相の辞任表明を受け円売りが優勢だ。新政権による政策期待から株式相場は続伸し、債券相場は財政支出拡大への警戒で償還期間が10年を超える超長期債中心に売られる(金利は上昇)展開が予想されている。
石破首相は7日の記者会見で、辞任する意向を表明した。米国との関税交渉に一つの区切りがついたとして、「後進に道を譲る決断をした」と述べた。辞任表明を受けて行われる総裁選には出馬しないと明言した。
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日本市場は波乱含みの週明けとなる可能性が高い。投資家の間で今後の政策や日本銀行の利上げ時期に対する不透明感が広がり、債券や為替市場に売り圧力が高まる公算が大きい。8日早朝の外国為替市場では円が前週末から大きく水準を切り下げ、一時ニューヨーク終値比0.7%安の148円47銭まで下落した。
オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)市場では日銀年内利上げ織り込みは45%付近と、一時70%を超えていた8月下旬から低下している。
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【為替】
東京外国為替市場の円相場は1ドル=148円台前半で推移。8月の雇用統計悪化を受けた米利下げ観測の強まりでドルが売られた前週末の動きは一巡。石破首相の辞任表明で日本の財政悪化懸念が強まり、円売りが優勢となっている。
SBIリクイディティ・マーケットの上田真理人金融市場調査部長は、朝方のドル・円は思ったほど円安に来ていないが、自民党総裁選まで時間があり、誰になるか分からないので、雇用統計で押された水準から戻した状況と指摘。目先は3日に付けた149円14銭あたりがターゲットになるとの見方を示した。
【株式】
東京株式相場は3営業日続伸する見通し。石破首相の辞任に伴う自民党総裁選が実施されれば、景気刺激策や規制緩和などが進むとの期待が高まる。
外国為替市場の円安傾向も追い風となり、電機や機械、自動車など輸出関連、鉄鋼や化学など素材株に買いが先行しそうだ。国内景気の改善から内需関連も堅調となる。
東海東京インテリジェンス・ラボの平川昇二チーフグローバルストラテジストは「総裁選では高市早苗氏と小泉進次郎氏が有力視される。どちらが次期首相となっても株式市場にとっては好感するだろう」と予想。高市氏なら積極財政で来年の日本経済は過熱が見込まれ、小泉氏なら規制緩和や若返りにより海外投資家からも評価されそうとの見方を示した。
【債券】
債券相場は超長期債の下落が予想される。財政規律重視派の石破首相が辞任を表明したことを受け、財政拡張懸念から売りが優勢になりそうだ。政局の不安定化により日銀の利上げが遅れる可能性があるほか、利下げ期待から米長期金利が低下したことを受け、中長期債は上昇が見込まれている。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の鶴田啓介シニア債券ストラテジストは、超長期債は財政拡張懸念から売られる一方、中長期債は買われ、利回り曲線はスティープ(傾斜)化すると予測。政局の先行き不透明感の高まりで日銀が利上げしにくくなることに加え、雇用統計が予想を下回り、米経済の減速が示されたことも利上げを抑制する要因になると指摘する。
同氏の新発10年国債利回りの予想レンジは1.54-1.58%(5日は1.57%で終了)、先物中心限月9月物は137円85銭-138円30銭(同137円96銭)。
この記事は一部にブルームバーグ・オートメーションを利用しています。






