ウォール街のアナリストの間では、米半導体大手
エヌビディアの目標株価が8月27日に予定されている四半期決算発表を前に相次いで引き上げられている。
今週だけで少なくとも9人のアナリストが同社の12カ月先の目標株価を引き上げ、平均は3%上昇し過去最高の約194ドルに達した。ブルームバーグの集計によると、20日終値から10%以上の上昇余地を意味する。
ザックス・インベストメント・マネジメントのクライアント・ポートフォリオマネジャー、ブライアン・マルベリー氏は「エヌビディアの成長が極めて堅調であることを市場が認識しつつある」と述べ、「アナリストが予想を引き上げているのは、そうせざるを得ないからだ。株価は鈍化する気配がない」と指摘した。
上方修正が相次ぐ一方で、エヌビディアを含む巨大テクノロジー株の売りが続いており、S&P500種株価指数は過去最高値から下落した。投資家は高騰したテクノロジー株の利益を確定し、リスクが低めのセクターへ資金を振り向けている。9月に米利下げ観測をめぐる疑念もパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の22日の講演を前に売りを加速させている。
エヌビディア株は21日に3営業日連続安となったが、5月下旬の前回決算発表以降では約30%上昇している。4月の関税ショック後からの反発局面では約70%の上昇を見せており、S&P500種の上昇要因として180ポイント以上に寄与している。これは同指数の構成銘柄で最大。
エヌビディアは人工知能(AI)関連投資の中心銘柄でもあるため、アナリストや投資家からは一貫して極めて高い期待が寄せられてきた。メタ・プラットフォームズやマイクロソフト、アルファベット、アマゾン・ドット・コムといった巨大テクノロジー企業は、多額の設備投資計画を相次いで発表しており、売上高の約40%をこれら4社から得ているエヌビディアが大きな恩恵を受けるとの見方が広がっている。
アナリストはエヌビディアが来週の決算発表でも、再び2桁の増収率を記録すると見込んでいる。
中国市場での販売を巡る懸念は依然残るものの、何らかの進展が示されれば株価にはプラスに働くとの声が多い。
キャンター・フィッツジェラルドのCJ・ミューズ氏率いるアナリストチームは8月18日付のリポートで「中国はすでに市場予想に織り込み済みだ。何らかの進展があれば好感されるはずだ」と述べ、目標株価を200ドルから240ドルに引き上げた。
今週はウェドブッシュ、キー・バンク、UBS、モルガン・スタンレー、サスケハナなどが相次いで目標株価を引き上げた。ブルームバーグの集計によると、エヌビディアをカバーするアナリストの90%近くが投資判断を「買い」相当としている。
原題:
Wall Street Races to Lift Nvidia Price Targets Ahead of Earnings(抜粋)







